- 作者: 三谷幸喜,NHK出版,NHKドラマ制作班
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2016/10/20
- メディア: ムック
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大河ドラマ『真田丸』って、何かに似てると思ってたんですよね。
ようやく判明しました。
これって、転職活動だわ。
草刈正雄が演じた真田昌幸が、転職しまくるドラマだったんですよ。
武田家にいたと思ったら、織田家にあっさり忠義を誓います。北条家、上杉家、豊臣家、さらには天敵とも言える徳川家の傘下に入ることもありました。
どの勢力につけばいいのか、昌幸が思考する場面は、まるで転職活動の下準備です。
- 今後伸びる大名は?(今後伸びる業界はどこか?)
- 自分を高く買ってくれるところはどこか?(自分の長所を活かしてくれる企業は?)
- 今の領土は増えるのか、減るのか?(今の給料・ボーナスは増えるのか減るのか?)
武将として忠義心って、かなり評価されることであるのに、真田昌幸には一切それが感じられない。
だって、潰れる会社にずっといようと思わないですよね。忠義心が大事だ!と言って、そのまま業績が下がる会社にいたら、船ごと沈んでしまうことになります。
忠義心だけじゃ、飯食っていけないんだよ!
転職活動することを悟られてはいけない
第1話からしてこんなやり取りがあります。
昌幸の妻「武田家はどうなるのです?」
昌幸「安心せい。信長の好きにはさせん。武田家は決して滅びはせん」
昌幸は武田家の重臣であるのですが、息子の信幸・信繁には本音を語ります。
昌幸「武田は滅びるぞ」
さっきと言っていることが正反対だろ…
昌幸「ここにいても先が見えておる。わしはこの城を捨てるぞ」
転職活動には、思い切りが必要です。
転職活動には命をかけるべし
ただ目的や信念がなければ、転職活動ってうまくいきませんよね。
真田昌幸の目的は何かというと「家を守るため」、この1点に尽きます。
家族を守らないといけないから、その先の時流を読んで、戦略を変えていく。
そりゃもう必死ですよ。命をかけた転職活動で、家族のこれからが決まるわけですから。
転職活動が当たり前の時代
日本の雇用環境を振り返ってみましょう。
終身雇用が保証されていた時代は、同じ会社勤めでよかった。それがどの会社がつぶれるか分からない時代になった。
戦国時代も徳川家康が江戸幕府を開くまでは、誰が天下泰平の世を築くのは不透明なんですよね。織田信長すら本能寺の変で暗殺されましたし、豊臣秀吉も天下統一したのに滑り落ちた。
大手企業だと思っていたのに、倒産したような状況と言えるでしょう。
そのとき、どうします?
戦国の世も、現代も、自分が生き残るために選択肢を広げておくのは、生き延びるために必要な知恵と言えるわけです。
40代のおっさんが就職するのは難しい
昌幸の息子である真田信繁はどうなのか??(堺雅人が演じました)
信繁は44歳のとき、豊臣家に就職しました。豊臣家が滅亡する、徳川が天下を治めるのは100%間違いない状況だったのに…。ですが、選択肢がそれほどなかったとも言えます。
現代でおっさんが就職する厳しさを考えてみてください。
- 40代でこれまで大きな戦を指揮したことがなかった(おっさんなのに社会人経験がほとんどなかった)
- 豊臣家で仕事を任せてくれそう(いきなり管理職として仕事ができそう)
- 再生できる可能性がある(老舗企業だからうまくやればV字回復あるかも)
この頃の豊臣家は、メンツにこだわるクソ組織でした。
だけど信繁は辞職しようとはしなかった。豊臣家内でパワハラにあおうとも、茶々様にセクハラにあおうとも、辞めなかった。
信繁は自分自身のスキルアップになると確信していたに違いありません。
戦国時代じゃなかったら、あの豊臣家で実績作ったということで、引く手あまたですよ。
いきなり転職エージェントが群がるレベル。
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