名言集ってありきたりなんですけど、それでも登場キャラのセリフに心が響きまくる作品があります。
僕にとってはそれが『鋼の錬金術師』です。
とにかく各キャラのセリフがかっこいい。生き様を感じさせるんですよ。いいセリフって、直接説明しないけど、やっぱりそのキャラの生き様がにじみ出てくるんです。
どれだけセリフの奥にそのキャラの思いを忍ばせて、感じさせるか。ストレートに言われても深みがない。そのセリフを発するには理由があって、生き様がにじみ出てくることで、心に響くものになると思うわけです。『ハガレン』はそれがお見事。思わずメモを取りまくっていました。
で、『鋼の錬金術師』が実写映画化されたことをきっかけにして、かつてメモっていた名言をまとめていきたいと思います。
※引用したのは、原作に沿ったアニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』になります。
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(第4話)
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(第5話)
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(第9話)
- 『鋼の錬金術師』エド、アルの名言(第12話)
- 『鋼の錬金術師』ロイ・マスタングの名言(第19話)
- 『鋼の錬金術師』アルの名言(第20話)
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(第22話)
- 『鋼の錬金術師』オリヴィエの名言(第34話)
- 『鋼の錬金術師』マイルズの名言(第39話)
- 『鋼の錬金術師』オリヴィエの名言(第50話)
- 『鋼の錬金術師』ロイの名言(第53話)
- 『鋼の錬金術師』ブラッドレイの名言(第61話)
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(第62話)
- 『鋼の錬金術師』アルの名言(最終回)
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(最終回)
- 『鋼の錬金術師』エドの名言(最終回)
- 名言だらけの大傑作
『鋼の錬金術師』エドの名言(第4話)
「たった1人の女の子さえ救えない、ちっぽけな人間なんだ…」
ハガレンが並の作品じゃないことが分かるのは、やはりこのエピソードじゃないかなと。
タッカー教授が自分の娘に対して生体錬成を行ってしまう…。禁忌を犯し、娘は犬と同化しキメラ化するんですね。娘自身は錬成されたことに気づいていないまま、「あそ…ぼうよ…」とエドとアルに話しかける。これがまたツラくて胸がえぐられます。
「オレたちは悪魔でも、ましや神でもない。人間なんだ。人間なんだよぉ! たった1人の女の子さえ救えない、ちっぽけな人間なんだ…」
『鋼の錬金術師』エドの名言(第5話)
「また歩き出すよ。生きてる限り、立ち止まっていられないからな」
傷の男スカーと、国家錬金術師が対決! スカーの正体がイシュバールの民で、国家錬金術師がイシュバールの民を虐殺した歴史が明らかになります。
そしてエドは、これからどうするのかを問われて発したのがこの言葉。力強く前を向くエドの強さが伝わってきます。
『鋼の錬金術師』エドの名言(第9話)
「俺のせいだ、あいつ食べることも眠ることも痛みを感じることもできなくなった」
エドとアル、兄弟としての絆が感じられるエピソード。
エドとアルは亡くなった母親をこの世に召喚しようとした代償として、エドは腕と脚を失い、アルは存在自体が抹消されそうになります。そこでエドは鎧に弟の魂が留まるようにした。それによって弟が自分を恨んでいるのではないか、エドは悩んでいたんですね。
アルは「好きでこの体になったんじゃない」とエドにかみつきますが、幼馴染みのウィンディが制します。
アルに対して、「自分の命を捨てる覚悟で偽物の兄弟作るバカがどこにいるっていうのよ。あんたたち、たった二人の兄弟じゃない」と泣きながら話す。
この場面、グッときます。そしてエドとアルは、「もっともっと強くなろう」とお互いの絆を確かめ合います。はぁ、この兄弟、応援するしかないじゃんか!
『鋼の錬金術師』エド、アルの名言(第12話)
「全は世界、一はおれ」
エドとアル、2人の師匠であるイズミから質問される。「一は全、全は一」とはどんな意味なのか?
2人は悩みながら一つの答えにたどり着きます。「全は世界、一はおれ」
死んだら人間は土に還る。宇宙もすべて何もかもつながっている。人間は、大きな流れの中の小さなひとつでしかない。
『鋼の錬金術師』ロイ・マスタングの名言(第19話)
「ならば死ぬまで殺すだけだ!」
緊張感がマックスな回。ホムンクルスの中でもセクシーさと凶暴さが突出しているラストが、立ちはだかります。アルがもう誰も殺させないと身を挺してラストを止めようとしたとき、殺されたと思ったロイ・マスタングが登場!
「ようやく膝まづいたな」と炎を操るロイ・マスタングは非情さをむき出しにして炎を錬成し続けます。
「貴様はこう言ったな。まだまだ死なないと。ならば死ぬまで殺すだけだ!」
マスタングが勝利。ここまでやらなければ倒せないのかと、ホムンクルスの怖さも印象づけるバトルでした。
『鋼の錬金術師』アルの名言(第20話)
「1人の夜は嫌なんだ、それが戻りたい理由だ」
錬成したのは母親ではなかったことが判明。錬成では生き返らせることはできないことが分かります。周りの人に支えられ不自由さがなくなったアルだけど、戻りたい理由はあることを明確にします。犠牲を出さないことを決意し、2人は歩みだします。
『鋼の錬金術師』エドの名言(第22話)
「お前の手は人を殺す手じゃない。人を生かす手だ」
スカーがキメラの少女を殺したことを、エドとアルに伝わり一触即発に。スカーは錬金術師の傲慢を指摘します。ウィンリーの父をスカーが殺すことが分かり、ウィンリーが銃を手に取ります。
『鋼の錬金術師』オリヴィエの名言(第34話)
「差別などやってる暇はない!」
北の地を守るオリヴィエが登場。上官としてカッコよすぎる! 名言がビシバシ出てきます。
軍の中にマイルズというイシュバールの血を引く兵士が所属しているのですが、オリヴィエとの過去エピソードがステキなんです。
「ここブリッグズが何があっても落とされてはならぬ地。…略。つまり差別などやってる暇はない!」
「貴様の中に流れる多様な民族の血は、多様な価値観で様々な角度からこの国を見ることができる。生まれも育ちもアメストリス人である私が上に立つには、貴様のような者が必要だ。四の五の言わずついてこい、マイルズ!」
しびれる名言だらけ!
『鋼の錬金術師』マイルズの名言(第39話)
「混血の私だからこそできることがある」
オリヴィエとマイルズの関係性が好きなんですね。マイルズの名言を入れさせてもらいました。
「いつまでかかるかわからん。だが混血の私だからこそできることがある。この身はアメストリス国軍に投じられたイシュバールの一石。小さな波紋がやがて大きな波となるときがくるかもしれん。そしてそのことに気付かせてくれたのは皮肉なことに生粋のアメストリス人だった」
『鋼の錬金術師』オリヴィエの名言(第50話)
「もうダメだな、貴様らは!」
オリヴィエが軍の内部を批判します。カッコいいんだよ。ホント好き!
「もうダメだな、貴様らは。ぬくぬくと安全地帯から戦場を眺める貴様らのような者が、痛みとかいうものを、さも崇高であるかのように仕立て上げ利用する」
『鋼の錬金術師』ロイの名言(第53話)
「決まりだ。貴様がヒューズを殺した。その事実さえわかればよい」
ヒューズの殺害がエンビィだと判明。エンビィはヒューズの妻の格好をして殺害。ここでロイ・マスタングが激昂します。
「決まりだ。貴様がヒューズを殺した。その事実さえわかればよい。もうしゃべらなくていいぞ、エンビィ。まずその舌の根から焼き尽くしてやろう!」
ロイ・マスタング最高にカッコいい。
『鋼の錬金術師』ブラッドレイの名言(第61話)
「まぁ多少やりごたえのある良い人生であったよ」
軍の内部にいながらホムンクルスであったブラッドレイの最後。
「用意されたレールの上の一生ではあったがお前たち人間のおかげで、まぁ多少やりごたえのある良い人生であったよ」
敵ながら切なさを感じさせる最期でした。
『鋼の錬金術師』エドの名言(第62話)
「立てよ、ド三流。俺たちとお前の格の違いってやつを見せてやらぁ」
ホムンクルスたちのお父様にしてすべての元凶を前にして総力戦が展開される。そして最後の一撃をエドが喰らわせる!
「立てよ、ド三流。俺たちとお前の格の違いってやつを見せてやらぁ」
『鋼の錬金術師』アルの名言(最終回)
「10もらったら、11にして返す。小さいけど僕たちがたどり着いた新しい法則です」
錬金術は等価交換である。この原則が物語を貫いているわけですが、アルが到達したのがこの考え。すばらしい言葉です。そしてアルは「僕たちが助けられなかった女の子がいました。それが忘れられません」と話します。キメラになった少女のことであり、犠牲を忘れない精神を感じさせてくれます。
『鋼の錬金術師』エドの名言(最終回)
「等価交換だ。俺の人生、半分やるから、お前の人生、半分くれ」
エドがウィンリーに対してプロポーズ。顔を赤くして汗だらけで。ウィンリーも「ばっかじゃない。半分どころか、全部あげるわよ!」と返すあたり、2人がお似合いなのが分かるやり取りでした。
『鋼の錬金術師』エドの名言(最終回)
「人は何ものにも負けない強靭な心を手に入れる。そう鋼のような心を」
最後の最後、このエドの言葉がハガレンのすべてを象徴します。はぁ、長大な物語を締めくくるこんなにキレイな言葉ありますかね。
「痛みを伴わない教訓には意義がない。人は何かの犠牲なしには何かを得ることはできないのだから。しかしその痛みに耐え、乗り越えたとき。人は何ものにも負けない強靭な心を手に入れる。そう鋼のような心を」
名言だらけの大傑作
『鋼の錬金術師』を振り返ると、言葉の強さは生き様だということを強く感じます。だからこの作品が愛おしい。あらためて傑作です!
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