ドラマ『宙わたる教室』は、窪田正孝が主演を務めるサイエンス感動作品です。
ドラマ『宙わたる教室』について、あらすじ・ネタバレで解説していきます。
NHK総合テレビにて毎週火曜よる10時から放送。
『宙わたる教室』あらすじ
東京・新宿にある定時制高校。そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。負のスパイラルから抜け出せない不良の柳田岳人(小林虎之介)。授業についていくことを諦めかけた、フィリピン人の母と日本人の父を持つ越川アンジェラ(ガウ)。起立性調節障害を抱え、保健室登校を続ける名取佳純(伊東蒼)。青年時代、高校に通えず働くしかなかった長嶺省造(イッセー尾形)。
年齢もバックグラウンドもバラバラな彼らの元に、謎めいた理科教師の藤竹(窪田正孝)が赴任してくる。藤竹の導きにより、彼らは教室に「火星のクレーター」を再現する実験で学会発表を目指すが、自身が抱える障害、家庭内の問題、断ち切れない人間関係など様々な困難が立ちはだかり・・・
引用:公式サイト
『宙わたる教室』原作は?
『宙わたる教室』の原作は、伊与原 新による同名小説になります。
第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書。
脚本は澤井香織で、これまで今泉力哉監督と共同脚本を多く手掛けてきました。
『宙わたる教室』ネタバレ解説
『宙わたる教室』を各話ネタバレ解説していきます。
ネタバレ1話 夜八時の青空教室
都立東新宿高校では、新任の理科教師・藤竹(窪田正孝)が着任し、授業が始まります。ある日、テストを返却した藤竹は、生徒の柳田岳人(小林虎之介)の答案を「興味深い」と評します。しかし、柳田は授業についていけず退学を考えていました。
「文章読むのが嫌いなんだ。全然意味が入ってこねぇ」と柳田は自分への不満を吐露します。藤竹は、柳田が文字を読むことに困難を感じるディスレクシア(読み書きの学習障害)である可能性を示唆します。しかし、柳田は「今さらそんなこと言われてもどうしろってんだよ」と戸惑いを隠せません。
そんな柳田が「空はなぜ青いのか」という問いを持っていたことをきっかけに、藤竹は柳田の心に秘めた「学びたい気持ち」に気づきます。藤竹は実験を通じて「ここは諦めたものを取り戻す場所だ」と語り、教室に青空を再現する実験を見せます。藤竹は「この学校に科学部を作りたい。一緒にやりませんか」と柳田を誘います。
ネタバレ2話 雲と火山のレシピ
都立東新宿高校の藤竹のクラスで泥棒騒ぎが発生します。生徒の一人がペンケースをなくしたと訴える中、フィリピン料理店を手伝いながら高校に通う星川アンジェラ(ガウ)がその場に居合わせ、疑われた生徒をかばおうと相手に飛びかかってしまいました。
アンジェラは「自分が退学すればいい」と悩みますが、藤竹やクラスメートが真実を追求したことで、泥棒の犯人が判明します。また、アンジェラの行動が誤解されていたことも明らかになり、彼女は学校に残ることが決まります。
藤竹は「夢に優劣なんてありません」と語り、生徒たちにそれぞれの夢を大切にするよう促します。クラスの空気も少しずつ変わり、冷え切った関係が暖かさを取り戻し、穏やかな雰囲気が生まれます。アンジェラの存在が、クラスに欠かせないものとして再確認されるのでした。
ネタバレ3話 オポチュニティの轍
名取佳純(伊東蒼)は教室に行くことが難しく、保健室登校を続けていました。ある日、同じクラスの松谷真耶(菊地姫奈)と保健室で出会います。真耶に誘われた佳純は、科学部顧問の藤竹が火星についての話題を出したことをきっかけに興味を持ち始めます。
藤竹は、佳純の「教室に行く」という行為を火星へのミッションのように感じているのではと考え、そっと励ましのメッセージをノートに書き残します。
科学部では、火星探査機「オポチュニティ」の写真が話題に上ります。「火星の夕焼けは青いんですよ」と語る藤竹の話に、佳純は心を動かされます。孤独の象徴とされるオポチュニティについても、佳純は「懸命に歩んできた証だ」と前向きに捉えます。
しかし、真耶は学校での居場所を失い、悩みを抱えていました。そんな彼女に佳純は歩み寄り、「火星のように、少しでも前に進もう」と励まします。そして、科学部での新たな実験が始まり、2人の関係も次第に変わっていきます。「このノートが科学部の歴史になるよう、一緒に記録をつけませんか」という提案が、佳純と真耶にとって新たな一歩となるのでした。
ネタバレ4話 金の卵の衝突実験
藤竹(窪田正孝)のクラスでは、生徒たちとの衝突が絶えません。授業中、やる気のない生徒を叱った長嶺省造(イッセー尾形)に対し、クラス全員が「長嶺がいる限り授業には出ない」とボイコットを宣言します。この状況を受け、長嶺は生徒たちに話し合いを提案。衝突の原因は、お互いが生きてきた時代や背景を知らないことだと気づきます。
話し合いの中で、長嶺は入院中の妻の話を語り始めます。妻は集団就職で上京し、無理を重ねながら家事や仕事をこなしてきたこと、そして長嶺自身がヘビースモーカーだったために妻に健康被害を与えたことを悔いていました。「この学校に来たのは私ではなく、妻の夢だったのかもしれない」と語る長嶺の姿に、生徒たちは次第に心を開きます。
さらに、科学部に誘われた長嶺が実験装置の設計図を描き、生徒たちとの距離は一気に縮まります。お互いを知ろうとする姿勢が、クラスに新たな絆を生み出していくのでした。
ネタバレ5話 真夏の夜のアストロノミー
岳人(小林虎之介)、アンジェラ(ガウ)、佳純(伊東蒼)、長嶺(イッセー尾形)の4人で正式に科学部が発足しました。
顧問の藤竹(窪田正孝)は、活動目標として高校の科学部などが研究発表を行う学会への参加を提案します。しかし、見学に訪れた発表会のレベルが非常に高く、部員たちは参加を躊躇します。
そんな中、キャバクラに勤める岳人のクラスメイト・麻衣(紺野彩夏)は、珍しく落ち込んでいる岳人を見て心配します…。
ネタバレ6話 コンピューター室の火星
科学部は学会で発表する研究テーマを「火星クレーターの再現」に決めました。
この再現実験を行うためには、校内で最も天井が高いコンピューター準備室を使う必要があることが分かります。顧問の藤竹(窪田正孝)は、全日制のコンピューター部の部長・要(南出凌嘉)に部屋を使わせて欲しいと相談しますが、要は頑なに部屋を譲ろうとしません。
一方、要との意外な接点を見つけた岳人(小林虎之介)は、要を説得しようと声をかけますが・・・。
ネタバレ7話 浮遊惑星のランデブー
JAXAが新しい惑星探査計画「しののめプロジェクト」を発表しました。このプロジェクトのリーダーには、藤竹(窪田正孝)の大学時代の同期である相澤(中村蒼)が任命されました。
一方、藤竹が顧問を務める定時制高校の科学部では、部員たちが手作りの装置を使って実験に取り組んでいます。しかし、予算や設備が不足している中で、バラバラだった科学部にも少しずつ変化が訪れ始めます。
ネタバレ8話 メテオライトの憂鬱
惑星探査「しののめプロジェクト」の予算決定に大きな影響力を持つ石神教授(高島礼子)。JAXAでは、彼女が設定した厳しい目標を達成するため、相澤(中村蒼)が開発を急いでいました。
一方、定時制科学部では、学会発表のエントリー締め切りが迫り、部員たちに焦りが見え始めます。顧問の藤竹(窪田正孝)が見守る中、実験に没頭する岳人(小林虎之介)は、徐々に周囲が見えなくなっていきます。
ネタバレ9話 恐竜少年の仮説
三浦(仲野温)に実験装置を破壊され、怒りに駆られた岳人(小林虎之介)は他の部員とも衝突してしまいます。その結果、誰も部活に来なくなり、科学部は空中分解してしまいました。一人では直せない実験装置を前にした岳人は、「諦めることには慣れていたはずなのに…」と涙を流し、学校にすら来なくなります。
一方、藤竹(窪田正孝)は7年前のある出来事を思い出し、それが岳人の状況と重なることに胸を痛めます。同じような道を歩ませてしまったことを悔やんでいました。
ネタバレ10話(最終回) 消えない星
藤竹(窪田正孝)が科学部を始めた本当の理由を明かしたことをきっかけに、科学部は再び結束。学会発表のエントリーにも間に合い、岳人(小林虎之介)と佳純(伊東蒼)が発表を担当することになる。一方、藤竹は恩師の伊之瀬(長谷川初範)から思いがけないオファーを受け、逡巡。岳人が藤竹の様子に異変を感じる中、学会発表の日を迎える。
引用:公式サイト
『宙わたる教室』登場人物
- 藤竹叶(窪田正孝)
- 柳田岳人(小林虎之介)
- 名取佳純(伊東蒼)
- 越川アンジェラ(ガウ)
- 木内泉水(田中哲司)
- 佐久間理央(木村文乃)
- 相澤努(中村蒼)
- 長嶺省造(イッセー尾形)
- 庄司麻衣(紺野彩夏)
- 三浦孔太(仲野温)
- 朴大成(阿佐辰美)
- 金井悠(佐久本宝)
- 池本マリ(山﨑七海)
- 名取円佳(伊礼姫奈)
- 長嶺江美子(朝加真由美)
- 石神怜生(高島礼子)
- 丹羽要(南出凌嘉)
- 伊之瀬嘉之(長谷川初範)
- ゆりな(ミカ)
『宙わたる教室』スタッフ・主題歌
- 原作:伊与原新 「宙わたる教室」
- 脚本:澤井香織
- 音楽:jizue
- 主題歌:Little Glee Monster「Break out of your bubble」
- 演出:吉川久岳(ランプ)、一色隆司(NHKエンタープライズ)、山下和徳
- 制作統括:橋立聖史(ランプ)、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、渡辺悟(NHK)
『宙わたる教室』おもしろい?感想
『宙わたる教室』は1話1話が見応えのあるドラマになっていると思います。定時制の学校なので、年齢や環境がバラバラで、さまざまな事情を抱えた生徒が出てきます。
藤竹叶(窪田正孝)がまたいいんですね。淡々と「学び」の喜びを伝えてくれて、生徒たち「ここは諦めたものを取り戻す場所ですよ」とやさしく声をかけます。
さらに科学実験のおもしろさもあって、驚きを感じることができます。
しっかり生徒たちの生き様を見ていきたいと思わせるドラマ。最終回まで追っていきたいと思います!