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ドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』の原作マンガからは哀愁がただよう

ドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』がスタートしていますが、原作は藤子・F・不二雄の中編マンガになります。僕は藤子・F・不二雄の短編中編が大好きで、要チェックドラマでした。

原作マンガの紹介を中心に、ドラマ評も入れ込んでいければと思います。

原作マンガとドラマ版

まずタイトルが違うのでちょっとややこしいです。

微妙に違いますね。

いずれにしても内容は、そのタイトル通り、さえないサラリーマンがスーパーマンになったら・・・という話です。

【原作マンガ】どんな話?

原作マンガは全14話の中編。1977〜1978年にかけて『漫画アクション』で連載されていました。

家庭でも会社でもさえない中年男性・左江内氏が主人公です。左江内氏は、ドラマでは堤真一が演じていますが、原作マンガの方が哀愁がただよいまくっています。

左江内氏は、あるときからスーパーマンと名乗る怪しい男につきまとわれることになります。「スーパーマンになりませんか?」と言われるのですが、そんなの信じられないですよね。

自分の娘が強姦されそうになったことで、事態は急変します。左江内氏はスーパーマンになることを決めたのです。

スーパーパワーを得て娘を救いに行きます。

藤子・F・不二雄先生らしく、最後の一コマでのオチもばっちり。

(引用元:藤子・F・不二雄大全集 中年スーパーマン左江内氏/未来の想い出)

【原作マンガ】好きなエピソードは?

中年スーパーマン左江内氏』は、ヒーローが大活躍するという話ではありません。左江内氏はスーパーパワーを手に入れるものの、けっこう地味な救助が舞い込んできたりします。このギャップがいいんですよね。肩肘張らないヒーローというか。ヒーローものの王道ストーリーかと思いきや、毎回外した展開になります。

僕が好きな回は「あの係長が!おごってくれた!!」です。


(引用元:藤子・F・不二雄大全集 中年スーパーマン左江内氏/未来の想い出)

左江内氏が、部下にお酒をおごると宣言して、部下はびっくり仰天。左江内氏はケチで有名なんですね。

で、高いお店は避けようとするのですが、部下たちはボッタクリバーに入ってしまいます。

そして、紆余曲折があり、左江内氏のスーパーパワーが発動! 得られた結果は、「ボッタクリにあわなかった」ということだけ。しかも左江内氏はそこがボッタクリバーだということにも気づいていないのです。

これぞ、スーパーパワーの無駄遣い!

【ドラマ版】キョンキョン最高

ドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』の第1回を見ましたが、ゆるいテイストは原作と同様かなと。

ただギャグは滑っている印象。登場人物が奇抜な人しかいなくて、ちょっとついていけなかったです。60分は長い。30分ドラマにしたらちょうどいいかと。

左江内氏の奥さん役である小泉今日子さんは良かった! 鬼嫁ですけど、美人だから何をしても許される。(ちなみに原作の奥さんは美人設定ではないです)

【原作マンガ】誕生した経緯

原作マンガ『中年スーパーマン左江内氏』は、掲載誌が『漫画アクション』(双葉社)でした。編集担当の本多健治さんが主人公は「若くない、普通のサラリーマンでお願いします」とリクエストしたところ、本作が誕生したそうです。

また双葉社が、版権ビジネスについて藤子・F・不二雄先生に相談したという話もあります。

双葉社は『ルパン三世』がヒットしたのに、出版以外の版権を逃していたんですね。

その後、双葉社が『クレヨンしんちゃん』というビッグビジネスで版権収入を得ているのはご存知の通りです。

さいごに

個人的にはドラマ版よりも、原作マンガ派です。

ゆるい世界観のスーパーマンを楽しめるのが最大の魅力。ラストの回には、藤子キャラのお馴染みヒーローも登場! 意外なコラボで楽しませてくれます。

藤子・F・不二雄大全集 中年スーパーマン左江内氏/未来の想い出

藤子・F・不二雄大全集 中年スーパーマン左江内氏/未来の想い出

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