新海誠といえば、『君の名は。』『天気の子』そして『すずめの戸締まり』とヒットが続き、国民的映画監督といっていいでしょう。
ほぼすべての作品に小説版が出ていて、映画とは違った味わいがあります。新海誠のおすすめ小説・おすすめ本を紹介していきます。
新海誠おすすめ小説
まずは新海誠作品の小説をまとめていきます。
『小説 すずめの戸締まり』
17歳の高校生・鈴芽は、ある日なぞの青年・草太に出会います。草太は廃墟にある扉を探していることがわかるのですが…。鈴芽が、日本を縦断して旅をしていく物語。
『小説 君の名は。』
田舎に住む三葉と、東京に住む瀧が、入れ替わってしまう。かなりわかりやすい定番ものでありながら、実は大きなSFネタのサプライズがあります。予想を裏切られながら、震災の要素を盛り込んだストーリーで、映画が大ヒットしたのもわかります。
『小説 天気の子』
高校生の帆高は、祈ると空を晴れにすることができる少女・陽菜に出会います。メインの語り手は帆高になっています。
『小説 秒速5センチメートル』
映画と同様に、小説も連作短編となっています。第1話「桜花抄」は貴樹、第2話「コスモナウト」は花苗、、第3話は、三人称視点で読ませていきます。切なさを感じさせる物語です。
『小説 言の葉の庭』
映画とは違った味わいで、登場人物それぞれを扱った10のストーリーが展開されます。さらに、映画では描かれていない後日譚がありますので、世界観を広がるならぜひ読んでほしい作品です。
『小説 ほしのこえ』
新海誠の商業デビュー作の小説版。中学生のミカコは、国連宇宙軍選抜メンバーに抜擢されます。ミカコの仲のいい同級生ノボルは、地球に残り、2人は離れ離れに…。新海誠の原点を知ることができる作品です。
『小説 星を追う子ども』
ある日、父の形見のラジオから唄が聴こえて、少女アスナは少年シュンに出会います。シュンは、地下世界アガルタから来たといいます。2人は心が近づくものの、シュンは姿を消してします…。かなりジブリを意識した作品です。
『小説 雲の向こう、約束の場所』
舞台は、日本が南北分断された、もうひとつの戦後の世界。青森県の中学生・藤沢浩紀と白川拓也は、島の中央に立つ塔に向かうための計画を立てます。
新海誠おすすめ本
新海誠を解説した本を紹介します。
『新海誠 国民的アニメ作家の誕生』
新海誠がなぜ国民的作家になったのか。著者は、海外アニメーション作品の紹介者であるという異色の視点から解説していきます。
『新海誠論』
かなり個人的な視点での新海誠論が展開されています。
新海誠はなぜ小説を書くのか?
『小説・秒速5センチメートル』からノベライズも新海誠本人が手掛けています。その理由を表現方法のちがいに感じているというのがあります。表現者・新海誠の文学的な側面を味わってほしいと思います。
文字が直接読む人の記憶に繋がってしまう力強さみたいなものは、小説表現ならではだと思います。
1つには比喩表現、特に直喩です。映像では語り言葉とかメタファーとしての表現はできるんです。男女が言い争いをしている時、2人の関係性を土砂降りの雨によって表現することはできます。気持ちの動揺とかですね。でも、柔らかい布のような雨、みたいな映像はなかなか作れないんですよね。
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