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『いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』は初心者向けのベスト入門書だった!

ビットコインってなに??

儲かるだとか、分裂したとか、ニュースでよく聞くけど、いまいちよく分からない…。

そんなモヤモヤが解消されるビットコイン入門書がこちら!

著者の大塚雄介さんはコインチェック株式会社の創業者。『いまさら聞けないビットコインブロックチェーン』というタイトル通り、知識ゼロでも分かりやすい内容になっています。

ざっくり3行でまとめると…

  1. ビットコインで儲けよう本ではなく、基礎知識が学べる本
  2. ビットコインは仮想通貨である
  3. ブロックチェーンという技術が信頼性を担保している

ビットコインとは?

ビットコインとは「仮想通貨」と言われるもの。実体を持たないバーチャルなお金ということですね。

ビットコインの特徴を挙げてみると以下になります。

  • デジタル通貨 電子データである
  • 国際通貨 特定の国に属さない
  • 分散型通貨 参加者みんなで運用
  • 暗号通貨 暗号を解く鍵がなければ送金できない

本書の帯に「これでわからなければ、ごめんなさい」とあって、かみ砕いて丁寧に解説してくれるのが嬉しい。

ビットコインの扱い方

ビットコインはオンライン上で登録して、身分証明など行えば、扱うことができます。取引所を通して、「ウォレット」というバーチャルなお財布で売り買いしていくんですね。

ビットコインの入手方法は3つ。

  • 自分で買う 円で取引所から購入
  • 誰かからもらう
  • 自分で掘り当てる マイニングで承認レースに勝利する。参加メンバーの承認。10分ごと。

この中で分かりにくいのは、「自分で掘り当てる」でしょう。

ビットコイン日本銀行といったような中央機関を持たないんですね。その代わりに参加者同士で承認し合うことで、取引の信頼性を担保しています。

ざっくり言うと、取引が発生したときに、複雑な計算をして一番早く承認できれば、報奨金としてビットコインをゲット!

承認レースは10分ごとに行われて、すごい金額が動きます。

ただし、承認レースは素人では勝つのは無理。ハイスペックのPCが必要で、コスト負担できる法人がしのぎを削っている状態のようです。

価格はどう決まるの?

おおよそビットコインにまつわるニュースで値動きが出てくるわけですが、たとえばインパクトがでかいのは中国の動向。

今は中国はビットコインの使用を事実上、禁止していますが、本書刊行当時(2017年3月ごろ)は中国がビットコインの扱いがあって、中国人がビットコインを使いたがる理由が説明されています。

中国では人民元の持ち出し制限があるんですね。銀聯カードは1日1万元までなら外貨を引き出せたのですが、2015年11月に年間10万元(190万円)までになり、ビットコインに流れたと。ビットコインは国外送金ツールとして優秀だったわけです。

あとは、オリンピックイヤーに訪れる半減期があるそうです。4年に一度、マイニング競争の報酬が半分になっちゃう。これは、マイニングのコストがコンピーターの処理速度が上がることで下がると見立てているからなんですね。

そのためオリンピックイヤーにはビットコインの値が動きやすいので、注意が必要となります。

ビットコインの歴史

本書はビットコインの歴史や仕組みについても分かりやすく解説してくれます。

お金の歴史をさかのぼると、金本位制だったときは、紙幣は「金」といつでも交換できるものでした。「金」を持ち歩くのは危険なので、紙幣は預かり証の役割があったんですね。

ただそれだと「金」よりたくさんの紙幣が発行できない。それによりボーア戦争といった争いも起こりました。

そこから国の経済力に合わせて紙幣は発行することになります。

いまは紙幣に価値があると信じられているから、価値がある。この信頼のもとに紙幣の価値が担保されているというわけです。

ビットコインの始まりとは?

ビットコインは、サトシ・ナカモトという人物による論文から始まりました。このサトシ・ナカモトが誰かはいまだに分かってないそうで、ミステリアスですね。映画とかの題材になりそう。

中心にコアデベロッパーがいて、その周囲にマイナー採掘者、さらに取引所があり、エンドユーザーがいる構造になります。

ブロックチェーンってなに?

ビットコインは、ブロックチェーンという技術が使われています。

ブロックチェーンとはなにか?

ビットコインの取引記録をまとめたブロックをみんなで手分けして承認。新しく承認されたブロックはすでに承認済みのブロックをひと続きにした一本のチェーンの最後尾にガチャンとはめ込まれていきます。

つまり、ブロックチェーンとは、複数のブロックの塊をたった一本の鎖で記録を残していくこと。不可逆性があるんですね。

で、先述したマイニングというのは、ブロックを最後尾にガチャンとはめ込むための鍵を見つける作業になるわけです。

ビットコインが信用されるのはなぜ?

ビットコインという仮想通貨がこれほど使われるようになったのは、やはり信頼性があるわけです。

それはブロックチェーンの技術によるもので、

  • だれも偽造・改変できないはず
  • 特定の国や企業の思惑に左右されない
  • 有限である 2100万枚まで

といった要素があるからだそうです。

あと「ビットコインピザデイ」という記念日もあるようで、それは2010年5月22日。ビットコインがピザを買えた日。現実世界で通貨として価値を持ったわけですね。

おすすめ度6点 ☆☆☆☆☆☆★★★★

本書にはビットコインで儲けよう!といったノウハウは書いてありません。それだけにビットコインとは何か?を丁寧に分かりやすく解説してくれるので、基礎知識を知りたい人にはおすすめ!

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