Netflixで配信されているドラマ『浅草キッド』。
ビートたけしの自伝エッセイの映像化となります。ドラマでは、柳楽優弥がたけしになりきり、劇団ひとりが監督を務めました。
『浅草キッド』を中心に、たけしが、浅草時代やフランス座時代を振り返ったエッセイや小説を紹介していきます。
『浅草キッド』に関するおすすめ本
『浅草キッド』に関して、原作エッセイの内容を紹介しながら、関連本をまとめていきましょう。
『浅草キッド』ビートたけし
痛快!
エッセイの形式でありながら、臨場感があって、いやぁ読んでいて楽しかったです。
昭和47年、大学中退したたけしは、浅草フランス座へ。
大学を辞めて途方に暮れて、「浅草へ行って芸人になろう!」と突然考えていたそうです。
「浅草へ行ってひと勝負するしかない、なにがなんでも浅草だ。浅草がオイラを呼んじゃっている」と浅草へ一直線。
そこからフランス座のエレベーターボーイをやりながら、深見千三郎の弟子入りをします。
「おまえなんか芸事でもやれるのか?」
「人に見せたり聞かせたりするのがコメディアンなんだよ。見る客にまわってどうしよつってんだい。なんかやれなきゃダメだよ」
「芸人は芸で笑わすんだよ、芸で」
とにかく深見千三郎の振る舞いがカッコいい!
たけしがビッグになっていく前の物語。躍動感のある文章で読んでほしいと思います。
『フランス座』ビートたけし
とりあえず芸人になれればどこだっていいんだからという気持ちで、浅草のフランス座へ。
本作は、2018年に刊行されたたけしの自伝小説です。『浅草キッド』よりもフランス座時代に特化させて、小説として読ませてくれます。想定がすばらしい。
『浅草迄』ビートたけし
たけしの少年時代から浅草へたどり着くまで。大学でも燻っていたことがわかります。高度成長期に湧く雰囲気が漂う。
『浅草キッド』の前日譚として読むことができます!
『もうひとつの浅草キッド』ビートきよし
『浅草キッド』のBサイド。ビートきよしがどう見ていたかを見せてくれます。天才たけしを客観的に感じることができるので、臨場感があるんですね。
たけしときよしの対談も読み応えあります!
ビートたけしの少年期を描くおすすめ本
ビートたけしの少年期を描いたおすすめ本を紹介していきます。
『たけしくん、ハイ!』ビートたけし
遊びの天才だった、たけしの少年時代が語られます。
凧あげや蝉取りといった遊びから、笑ってしまうエピソードが詰め込まれています。少年期の貴重な時代を感じることができます。
『菊次郎とさき』ビートたけし
「おまえなんか、死んじまえ!」
息子を厳しく叱った母・さきにまつわる三篇の物語。母の記憶をたどる「SAKI」、母の死後の思いを綴った「北野さきさん死去」など、グッとくる内容になっています。あとがきは、たけしの兄・北野大が書いています。
稀代のお笑い芸人の人生を堪能する
ビートたけしという不世出のお笑い芸人がどう生まれたのか。『浅草キッド』を中心に、読んでおきたい作品群。高度成長期の浅草の雰囲気もいいんですよね。気になった時代の話を、ぜひ読んでみてほしいと思います。
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