徳川家康が登場する、おすすめ小説やおすすめ本を紹介していきます!
2023年のNHK大河ドラマは「どうする家康」で、松本潤が主演を務めます。脚本は『コンフィデンスマンJP』『リーガル・ハイ』の古沢良太。
徳川家康に注目が集まる1年になっています。大河ドラマを深く楽しむ上でも、ぜひ家康関連の本を手にとってほしいと思います。
徳川家康おすすめ小説
まずは徳川家康が登場するおすすめ小説を紹介していきます。
- 『徳川家康』山岡荘八 全26巻
- 『関ヶ原』司馬遼太郎
- 『影武者徳川家康』隆慶一郎
- 『家康、家を建てる』門井慶喜
- 『覇王の家』司馬遼太郎
- 『峠越え』伊東潤
- 『家康』安倍龍太郎
- 『徳川家康トクチョンカガン』荒山徹
- 『若武者徳川家康』嶋津義忠
- 『徳川家康 新装版』松本清張
- 『もし徳川家康が総理大臣になったら』
- 『徳川家康の決断』
- 『徳川家康という人』
- 『新説 家康と三方原合戦』
- 『徳川家臣団の系図』
- 『徳川家康と16人の子どもたち』
- 『家康の経営戦略』
- 『戦国日本と大航海時代』
- 『定本 徳川家康』本多隆成
- 『キャラ絵で学ぶ! 徳川家康図鑑』
- 「どうする家康 前編(NHK大河ドラマ・ガイド)」
- 「大河ドラマ どうする家康 × TVガイド」
- 「大河ドラマ どうする家康 徳川家康とその時代」
- 『徳川家康』横山光輝
- 『影武者徳川家康』原哲夫
- 『颯太の国』小山ゆう
- 『まんが人物伝 徳川家康』
- 『徳川家康: 江戸幕府を開いた将軍』
- 『逆転の天下人 徳川家康』
『徳川家康』山岡荘八 全26巻
家康の小説で外せないのがこちら。歴史小説の大家・山岡荘八が、26巻という重厚な分量で、徳川家康の一生を丹念に描きます。徳川家康の生母の縁談から、家康逝去までを描き切った大作です。
長いけれども、とにかくおもしろい。読みやすさもありますし、徳川家康はエピソードが豊富なんですよね。織田信長や豊臣秀吉との関係性は、イチ大名としての生き方を見ることができます。そして天下をとるための関ヶ原の戦いを経て、江戸幕府を開く流れは、これからの世をどうするべきか大望を抱く姿を見ることができる。徳川家康の波瀾万丈な人生を堪能することができます。
それまで狸オヤジのイメージがあったけれど、本作により戦のない世を作ろうと邁進する家康像が打ち出されました。映画や大河ドラマにもなっていて、日本の徳川家康のイメージは本作に影響を受けているといえるでしょう。
『関ヶ原』司馬遼太郎
徳川家康と石田三成の対立を軸にして、天下分け目の関ヶ原の戦いを描きます。豊臣秀吉の死後、どう天下は変化していくのか、さまざまな大名の思惑が交錯します。これを司馬遼太郎は、丁寧に描き出していく。徳川家康の巧みさ、石田三成の実直さを感じることができます。
徳川家康と本多正信、石田三成と島左近、この4人の関係性を軸にして、合戦前の謀略を緻密に見せていきます。そして東軍と西軍による関ヶ原の戦いを、壮大なスケールで見せてくれます。いやぁおもしろいです。
『影武者徳川家康』隆慶一郎
もしも徳川家康が暗殺されて影武者と入れ替わっていたら…。関ヶ原の戦いで西軍によって、家康が暗殺されしまう。そこで影武者である世良田二郎三郎が、徳川家康として指揮をとることで勝利をおさめます。
そこからも影武者が徳川家康として生きていくわけですが、これがまたハラハラものなんですね。家臣の間でもわずかな人物しか、影武者だということは分かっておらず、バレるかバレないかという緊張感がずっと続いていきます。
家康はなにを考えていたのか、その意志を受け継ぎながら、影武者の二郎三郎は、平和な世を築いていこうとします。当然、影武者だとバレてはいけない。見どころは、徳川秀忠のしつこいほどの権力への執着です。秀忠は、柳生忍軍を使って影武者二郎三郎と対峙することになります。すこぶるおもしろいエンタメ感満載な傑作!
『家康、家を建てる』門井慶喜
徳川家康が江戸を開拓していくまえの過程を描いた作品。
考えてみると日本史のなかでは、江戸が中心になったのは徳川家康から。それは秀吉が天下統一したあとに、三河から江戸に移るように命令を出したことからなんですね。周りは反対意見があるなか、家康は「江戸を大阪のような大都市にする」という覚悟で取り組んでいきます。第155回直木賞候補作にもなった異色作!
『覇王の家』司馬遼太郎
数々の歴史小説を手がけた司馬遼太郎が、どっぷりと徳川家康を描きます。
凡人のような人物像なのですが、だからこそなぜ徳川家康が天下を治めるにいたったのか?が気になって、どんどん読み進めてしまう。徳川家康の幼少時代から小牧・長久手の戦いで秀吉を破るところまでを描いています。
『峠越え』伊東潤
徳川家康が今川家の人質だったころ、師匠ともいえる雪斎に「お前は凡庸だ」と言われるシーンからはじまります。
そう、これは凡庸な家康が天下をとった理由に迫っていく物語。戦後の世をどう家康は渡り歩いたのか。
織田信長との関係性も描かれて、新解釈の本能寺の変にもなっています。
『家康』安倍龍太郎
長い戦乱の世に終わりをもたらした偉大なる凡人・徳川家康にフォーカスを当てた作品。家康が天下人になってなにを成し遂げたかったのか?をしっかりと描いていきます。
『徳川家康トクチョンカガン』荒山徹
朝鮮の僧兵である元信は、日本兵に捕らえられるものの、処刑は免れる。鉄仮面をかぶせられて移動し、日本人の所作を学んでいく。いったいなぜ?
実は元信は徳川家康にそっくり。影武者として適任だと判断されたんですね。関ヶ原の戦いで徳川家康が命を落とす。そこで咄嗟の判断で、影武者の元信が指揮をとって、勝利に導いたのです。
柳生、真田、朝鮮忍者らが出てきて、山田風太郎のような派手な死闘が繰り広げられます。疾走感のある展開で、朝鮮出兵、関ヶ原の戦い、大坂夏の陣などが描かれていきます。
『若武者徳川家康』嶋津義忠
若かりし徳川家康にフォーカスを当てた作品。
力がない中でどうやって生きていけばいいのか。悩みながらそれでも前を向いて、戦国の世を生きていく姿が描かれます。青春を感じられる作品です!
『徳川家康 新装版』松本清張
松本清張が描く徳川家康伝!幼名である竹千代時代から、物語ははじまります。人質生活を余儀なくされた竹千代でしたが、強敵である織田信長との決戦に巻き込まれていきます。
松本清張が小中学生向けに書いた本で、とにかく読みやすいです!250ページほどで徳川家康の生涯がわかるので、まずはじめに手に取る一冊としてもおすすめです。
徳川家康おすすめ本
徳川家康にまつわるおすすめ本を紹介していきます。
『もし徳川家康が総理大臣になったら』
現代日本で徳川家康が総理大臣だったらどうなるのか?小説仕立てで徹底的にシミュレーションしていきます。
官房長官に坂本龍馬、外務大臣に織田信長と、歴史上の英傑が勢ぞろいします。
『徳川家康の決断』
徳川家康がターニングポイントにおいて、どのような決断をしたのかに迫っていきます。桶狭間、本能寺の変、関ヶ原、大坂の陣といった10の選択が並ぶ構成。
まさに大河ドラマ「どうする家康」につらなるところがあって、この人物の人生は決断の連続だったことがわかります。一歩間違えれば、歴史から退場していたわけで、ひやひやものですね。
『徳川家康という人』
日本史上最強の凡人は、なぜ強かったのか?徳川家康の人物像に、東京大学史料編纂所教授の本郷和人さんが迫っていきます。文章が読みやすい、そしておもしろい!
約束を律儀に守り通す性格や、先見性があったこと、戦へのロジカルな考えがあったことがわかります。
『新説 家康と三方原合戦』
徳川家康の生涯雄一の大敗である、三方原合戦にフォーカスした一冊。著者は、2023年大河ドラマ「どうする家康」の時代考証者・平山優さんです。
三方原合戦は、武田信玄と徳川家康・織田信長の連合軍との戦い。定説では家康がおびき出されたとされていますが、信玄が堀江城を攻め入ろうとしたことから、家康が出撃したという考察をしています。なるほど感がありました。
三方原合戦は、その後の長篠の闘いや、信玄の薫陶を受けた真田昌幸や真田信繁のよる大坂の陣にまで影響を及ぼしたともいえます。徳川家康を知る上で、外せない合戦と言っていいでしょう。
『徳川家臣団の系図』
徳川家康も含めて、その家臣たちの家系図を読み解いていきます。
結婚してどのような系譜が生まれてきたのか、徳川家臣団を知るにはうってつけの内容になっています。
『徳川家康と16人の子どもたち』
徳川家康は子だくさんだったんですね。男12人、女4人の子どもがいました。徳川家康という人物を親子から見ていきます。
『家康の経営戦略』
徳川家康の270年も続いた経営戦略について、しっかり考察されています。
江戸幕府が長期政権になったのは、家康による貯蓄や投資といった財テクにあるんですね。信長や秀吉とは、お金の稼ぎ方や使い方が違っていた。家康は、合戦をすぐに終わらせるなど、コストパフォーマンスの意識が高かったわけです。そして、参勤交代を取り入れるなど、組織維持のシステムが秀逸でした。一方で、治水工事や商売の自由化にはお金を惜しまずに推進していきました。
これらの経営戦略があるからこそ、長期政権が築けたわけです。経営とはなにか?といった視点も得ることができる内容になっています。
『戦国日本と大航海時代』
グッと視点を俯瞰して、大航海時代における日本と世界の立ち位置を解説する本を紹介します。
日本が国内の争いだけに目を向けていたと思っていないでしょうか?織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら、戦国の武将たちが、世界を意識していたことがわかります。
『定本 徳川家康』本多隆成
徳川家康の生涯を、丹念に描いていきます。三河の統一、武田家との攻防から、関ヶ原、大坂の陣まで。どのような政治戦略があったのか、新説も含めて検証されています。
『キャラ絵で学ぶ! 徳川家康図鑑』
キャラ絵だからものすごくイメージしやすいです。徳川家康の波乱万丈の人生がこれでざっくり把握できるんですね。子どもでも大人でも楽しめる内容になっています。
徳川家康おすすめドラマガイド本
ここから大河ドラマ「どうする家康」に関連するガイド本を紹介します。
「どうする家康 前編(NHK大河ドラマ・ガイド)」
NHKの公式ガイドブックで、さすがの充実度です。
巻頭は、松本潤と有村架純、脚本家・古沢良太による座談会。豪華出演者インタビューも読み応えがあります。
個人的に興味深いのは、制作陣の裏側にスポットを当てている点です。音楽や美術・セット、撮影といったように、ドラマ作りのこだわりがわかります。
「大河ドラマ どうする家康 × TVガイド」
松本潤のグラビア、古沢良太のインタビューが収録されています。
そしてシーンカット集、登場人物紹介、ストーリーダイジェスト、スタッフインタビューなど、大河ドラマ「どうする家康」の世界観を解説しています。徳川家康ゆかりの観光スポットもわかります。
読みどころは、歴代の大河ドラマで徳川家康を演じたキャストや制作スタッフのインタビューです。
「大河ドラマ どうする家康 徳川家康とその時代」
前半はドラマ紹介で名場面やあらすじ、聖地巡礼ガイドとなっています。
後半は歴史研究者が監修する、歴史教養ムックの形式になっているのが大きな特徴です。戦国時代から徳川幕府成立までをしっかり学ぶことができます。
徳川家康おすすめマンガ
徳川家康が登場するおすすめマンガを紹介します。
『徳川家康』横山光輝
山岡荘八の『徳川家康』をマンガ化!マンガ家の巨匠・横山光輝が描きます。
小説を読むまではなかなかハードルが高いと思っている場合は、こちらをおすすめします。
『影武者徳川家康』原哲夫
影武者徳川家康を『北斗の拳』の原哲夫が描きます。原作がおもしろいうえ、描写が緻密なので、圧倒されると思います。とにかく男気がある人物が勢ぞろい!
『颯太の国』小山ゆう
徳川治世のなかで、圧政にあらがった人々の物語。『あずみ』『お~い!竜馬』の小山ゆうが描きます。
颯太は出生の秘密があるんですね。国づくりがどうなっていくのか、この先の展開に期待したい作品です。
徳川家康 子ども向けのおすすめ本
子ども向けの徳川家康おすすめ本を紹介していきます!
『まんが人物伝 徳川家康』
マンガで徳川家康が苦難の連続だったことがしっかりわかります。織田信長もカッコいいし、史実の裏付けもばっちりです。学習マンガのなかでまず手にとってほしい一冊です。
『徳川家康: 江戸幕府を開いた将軍』
小学生向けと侮るなかれ、史実を踏まえた内容になっていて読み応えあります。資料も豊富なのもうれしいポイントです。
『逆転の天下人 徳川家康』
マンガではなく文章で徳川家康のことを学ぶのにおすすめです!挿絵もあるので、すんなり読めると思います。
徳川家康の偉大さを知る
織田信長や豊臣秀吉に比べると、凡人さやタヌキおやじのようなイメージがありますが、江戸300年の礎を築いた点でいえば、圧倒的な実績を残した人物なわけです。大河ドラマで注目度が上がり、評価が高まるはず。関連本を読めば読むほど、家康のすごさを感じることができるはずです!
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