なんだか忙しい…
人間によって「時間」というのはやっかいです。時間を支配しようとしているつもりが、逆に時間に支配されていないでしょうか。
どっぷりと時間術の本を呼んでみましたので、そのなかからおすすめ本を紹介していきます。
価値観が変わる!時間術の必読本3冊
時間についての感覚が変わる、必読本です。効率化することが危険だという指摘です。根本的な解決にはならないんですね。いま、読んでおきたい3冊です!
必読本『限りある時間の使い方』
人の寿命は短い。80歳だとして何週間あるのでしょうか?あなたの人生はたった4000週間なんですね。思ったより短い気がしませんか。
本書は、効率化は罠だと断言します。便利になったのに、だれも時間が増えたと思えていません。なにかがおかしくないか?と、著者は問うのです。
人の習性をわかっていないからだというわけです。大きくはこの3つです。
- 人は休むのが下手
- 人はとにかく急ぐ
- 人は失敗が怖い
人間は、人生をより多くの経験で満たそうとしてしまうんですね。だから、すべてを効率的にこなそうではなく、すべてをこなそうという誘惑に打ち勝つことが大事になるのです。
タスクを上手に減らす3つの原則をまとめておきます。
- 第1の原則 まず自分の取り分をとっておく
- 第2の原則 進行中の仕事を制限する
- 第3の原則 優先度中を捨てる!
必読本『YOUR TIME』
人によって時間術が効いたり効かなかったりするのは、時間感覚に個人差があるからです。自分のタイプに合った時間感覚の調整方法を知ることができるというスタンスの本です。
時間術における3つの真実がこちら。
- 時間術を駆使しても、仕事のパフォーマンスはさほど上がらない
- 時間の効率を気にするほど、作業の効率は下がってしまう
- 時間をマネジメントするという発想の根本に無理がある
つまりは時間の効率化を考えても、パフォーマンスは上がらないし、発想力が下がるし、人生において本当に重要な活動をしなくなってしまうんですね。
時間感覚タイプテストがあるので、自分に合った時間の捉え方が見えてきます。
必読本『じぶん時間を生きる』
タイパよりも大切なものがある。
著者の佐宗邦威氏は、自身のことを「生産性の鬼」と称しているんですね。ですが、「他人と比較して生きる人生」から「自分自身の尺度で生きる人生」へ変化していくことを薦めています。
さまざまな企業の戦略デザインを担当していて、資本主義の成長にコミットしている著者の発言だけに、身にしみました。
ビジネスに直結する時間の使い方ではなく、自分を生きるための時間のデザインについて、ぜひヒントを掴んでみてください。
時間術のおすすめ本【時間と向き合う編】
時間との向き合い方を考えるうえでおすすめしたい本をまとめていきます。
『エッセンシャル思考』
すごい人に勝てる雄一の方法が、エッセンシャル思考だとしています。
- エッセンシャル思考:より少なくしかしより良く、積極的に捨てないと結果絶対に損をする、捨てるは決定で何を捨てるのか一番悩む
- 非エッセンシャル思考:すべてのことをやらなきゃ
やることをどんどん増やすのではなく、目的がないものは断って、いかに自分にとって大事なことをやる状況を作り出すかが見えてきます。
続編に『エフォートレス思考』があります。こちらは、どのようにやるかに特化した思考法です。いかに重要な仕事に取り組めるか。
- ゴールを明確にする:完成イメージはどれくらい明確になっているだろうか
- 今日の完了リスト:もっとも意味のあることだけをリスト化。完了したときにどんな気分になるか思い浮かべること。このリストを全部終わらせたら、1日の終わりに満足した気分になれるだろうか?と考えよう
- 人生のミッションは?:毎朝目を覚ますと、人生の目的を意識し、「死ぬまでに完了できるように」と祈りを捧げる。人生の完了リストが明確になっている状態。
- 上限も決める:目標を決めるときは下限は決めて上限も決める
詳しくはこちらも記事もあります。
『自分の時間』
時間の使い方は、人生でなにをやるべきか優先順位をつけること。
20世紀のイギリスで活躍した小説家アーノルド・ベネットが書いた本。
「時間が与えられている」ということは、実のところ毎日奇跡が起こっているようなものであり、よく考えてみれば、まったく驚くべきことなのです。
「朝、目覚めると、あなたの財布にはまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている。それはすべてあなたのもの」
誰もあなたから時間を取り上げることはできないし、盗むこともできません。
人生のすべてはこの時間の利用次第で決まります。思考しながら時間を考えるには適した本です。
『ME TIME (ミータイム)』
朝活の第一人者による時間本です。他の誰からに時間を使うのではなく、「自分のために時間を使うこと」の大切さを教えてくれます。
そもそも自分が本当はなにをしたいのか、そこを深掘しないと時間を使い方がわからないわけですね。提唱されるのは、SEEメソッドです。
- Show見える化:毎日どのように過ごしているのかすべて書き出す、現状を把握する
- Edit編集する:自分が心地よいと思える時間の使い方を選ぶ。ポイントは、have to(しなければいけない)」よりも「want(したい・ほしい)」を増やすこと
- Enjoy楽しむ:wantを増やして、自分で選択した時間の使い方をしていると実感を持つ
ほかにも手帳の活用法や朝活についても触れられています。
『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』
人生を考えるうえで読んでおいてよかった本です。本書で主張しているのは、人生で最も大切なものは「経験」ということです。
そして人生の仕事は思い出を作ること。特に若いうちに経験することをおすすめしています。年をとってからだと、思い出の配当があまりもらえないから。配当として複利でどんどん雪だるま式に大きくなっていくのが経験なのです。
どうしても将来のためにと動いてしまうのですが、心にとどめておきたい考え方です。
時間術のおすすめ本【ビジネス編】
『時間最短化、成果最大化の法則』
すぐやる人の思考アルゴリズムがまとめられています。一番、参考になるなと思ったのが、「ハッピの法則」です。
- ハッピの法則:ピッと思いついたらパッと行動すること
その場ですぐ動き出して、アタリを付けておくというわけです。そのときにやりきらずとも、いつまでにやるのか決めておく、次に動き出すときのエンジンがかけやすい状態まで持っていく。行動量が圧倒的に増える方法になります。
成果の方程式は、「スキル × 思考アルゴリズム」。思考アルゴリズムを変えていく方法がほかにも紹介されています。
『時間術大全』
時間術のノウハウが詰め込まれた本。本書が提唱するのは「メイクタイム」という方法です。自分にとって大事なことをする時間をもっとつくるためのノウハウなんですね。これによって自分の人生を主体的に生きられるようになるわけです。
- ハイライト:その日に優先することを一つ決める
- レーザー:特別な戦術でハイライトに集中する
- チャージ:時間と注意力を1日中コントロールする
- チューニング:1日を振り返ってメモをとる
メイクタイムの一部になりますが、これだけでもやるべきことがスッキリとなります。ほかにも試してみたい方法があるはずなので、ぜひ手にとってみてください!
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』
仕事においてなぜいつも追い詰められてしまうのか、答えが本書にあります!仕事が終わらない理由は3つです。
- 安請け合いしてしまう
- ギリギリまでやらない
- 計画の見積もりをしない
ここで紹介されるのが、「ロケットスタート時間術」です。すべての仕事をスタートダッシュでこなして、絶対に終えられる納期を導き出す方法です。
そう、実感としてどのくらいで終わるのか、まず猛烈に作業してみるということなんですね。これが大事。
かなり仕事の方法が変わると思いますので、試してみてほしいと思います!
時間術のおすすめ本【物理学・哲学編】
時間とはなにか?物理学や哲学領域の本を紹介します。
『時間は存在しない』
いやぁこの本は衝撃的でした。著者は、ループ量子重力理論を提唱するカルロ・ロヴェッリ
結論からいくと、時間は存在しないというんですね。「時間とは、人間が都合よく勝手に生み出したもの」というのです。いや何を言っているのか?という話です。
しかししっかり読んでみると、納得の内容でした。
物理学で唯一時間の概念が入っているのが、エントロピー増大の法則なんですね。エントロピーとは、無秩序の度合い、乱雑さの指標と訳されます。
本書では、コーヒーと牛乳の例を出していますが、仕切り板がなくなると2つは混ざりあいますよね。混ざりあったあとに、分離することはほぼ確率的に起こらない。このエントロピー増大の法則があるから、人間は過去を感じることができるというのです。それ以外はない。
生まれてから死ぬまでのことを、人間は時間と呼んでいるにすぎない。わたしもあなたもエントロピーが増大していく過程で蓄積した記憶のおかげでひとつにまとまっているんですね。共同幻想のようなもの。
時間という概念がひっくり返る、恐ろしい本です。
『Newton別冊 時間とは何か』
科学雑誌Newtonの別冊シリーズです。物理学や哲学において、時間がどう考えられてきたのか、その概念について丁寧に解説されています。
個人的にはタイムトラベルについての考察がすばらしかったです。ブラックホールを利用したり、ワームホールを使ったり、タイムトラベルがいつか実現するのかもしれないと思えて興奮しました。
ほかにも体内時計や時間術についても、Newtonらしい切り口でまとめられています。
時間とは人生そのもの
時間とどう付き合うのか、それは自分の人生をどうするのかと、イコールです。だからこそ時間とはなにかを捉えて、自分自身の時間の使い方を導き出していかなくはなりません。
さまざまな時間術の本がありますので、気になったものからぜひ読んでみてほしいと思います!
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