『成瀬は天下を取りにいく』は、本屋大賞2024年を受賞した作品!
主人公の成瀬に惹かれることは間違いなし。とにかく痛快なんですね。
『成瀬は天下を取りにいく』について、あらすじ・ネタバレ紹介しながら、名言もまとめていきます!
『成瀬は天下を取りにいく』あらすじ・魅力
女子中学生の成瀬は、かなり言動が破天荒なんですね。
- 閉店予定のデパートに毎日通い、テレビの生中継に映り込む
- M-1グランプリに出場する
といったように、成瀬によって周囲の人が巻き込まれていくのです。
そして読み進めていくうちに、成瀬の言動に共感したり、応援したくなったりします。彼女には人を惹きつける不思議な魅力があるんですね。笑えいながらもちょっぴり泣ける、痛快小説になっています!
『成瀬は天下を取りにいく』目次
- ありがとう西武大津店
- 膳所から来ました
- 階段は走らない
- 線がつながる
- レッツゴーミシガン
- ときめき江州音頭
『成瀬は天下を取りにいく』登場人物
- 成瀬あかり(なるせ あかり):滋賀県大津市生まれ。破天荒さで周りを振り回す。
- 島崎みゆき(しまざき みゆき):成瀬の幼なじみ。コミュ力が高い。
- 稲江敬太(いなえ けいた):大阪のウェブ制作会社に勤務。
- 吉嶺マサル(よしみね マサル):稲江の旧友。
- 大貫かえで(おおぬき かえで):膳所高校1年生。
- 西浦航一郎(にしうら こういちろう):広島・錦木高校の男子高生。
『成瀬は天下を取りにいく』ネタバレ
『成瀬は天下を取りにいく』について、ネタバレで紹介していきます。
ありがとう西武大津店
中学2年生の夏休み、成瀬あかりは幼なじみの島崎みゆきに宣言します。
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」
西武大津店は、コロナ禍で閉店が控えていました。だから毎日通ってテレビ中継に映ろうというのです。
西武ライオンズのユニフォームを着て、成瀬は西武に毎日通い続けます。そして島崎もいっしょに通うようになり、西武のお客さんにも声をかけられるまでになります。
最後に「将来わたしは大津にデパートを建てる」と宣言して終わります。
膳所から来ました
夏休みが終わると、成瀬は島崎に宣言します。
「島崎、わたしはお笑いの頂点を目指そうと思う」
出身地である膳所(ぜぜ)を冠して、漫才コンビ「ゼゼカラ」を結成します。そして、M-1グランプリに出場することになります。
階段は走らない
大阪勤務の稲江敬太は、西武大津店の閉店をきっかけに、同窓会を企画します。そして吉嶺マサルといっしょに、小学校6年のときから音信不通になっていたタクローを探し出そうと決意します。
線がつながる
大貫かえでは、膳所高校で、中学時代に苦手だった同級生・成瀬と再会します。高校生になった成瀬は、いきなり坊主頭になります。そしてかるた部へ。
レッツゴーミシガン
全国高校かるた大会に出場した西浦航一郎は、高2の成瀬にデートを誘います。琵琶湖のミシガン観光船へ。
ときめき江州音頭
成瀬と島崎の「ゼゼカラ」が、地元のお祭りで司会を務めます。高校卒業前の2人の物語。
『成瀬は天下を取りにいく』名言
成瀬には言葉のインパクトがあるんですね。成瀬の名言を中心に、紹介していきます。
「この夏を西武に捧げようと思う」
この言葉は、成瀬を本作を象徴します。引きのある言葉。読み終わると、よりカッコよく感じます!
「暗くて寒かったら、今頃もっと寂しいから」
西武に捧げるのは、成瀬には明確な理由があったんですね。大切な人を思っての行動だとわかります。
「通常より二秒遅い」
成瀬がなぜかなにもかもうまくいかない状態になります。島崎が東京に引っ越すと聞いてから。大事な存在だったとあらためて感じる言葉です。
「成瀬と一緒ならできると思ったからやってきたの」
島崎の言葉。成瀬は、いつも自分に振り回されていないか、不安になったとき、島崎は気持ちを伝えます。
「間違えました! ゼゼカラは解散しません!」
島崎が東京に行くことになり、成瀬はゼゼカラは解散するのではないかと考えていました。島崎が宣言する場面!
とにかく成瀬が最高!
成瀬というキャラクターが突拍子もないようでいて、すごく思いやりがあるんですね。島崎とのコンビもすばらしいんです。最高です!
ぜひ成瀬に魅了されてほしいと思います。