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『人生の勝算』濃い常連客がいるコミュニティの作り方とは?

「ビジネスにも人生にも勝算があります」

そう言い切る著者は、「SHOW ROOM」という動画サービスを運営している若手経営者です。いやぁカッコいい。

本書は自伝でありビジネス書であり人生指南書でもあるという作りになっています。

ざっくり3行で言うと…

  1. 幼少期、路上ライブで月10万稼ぐことでビジネスを学んだ
  2. 絆の大切さ、努力の大切さを知ることが人生において大事
  3. これからのビジネスにおいてコミュニティ要素は外せない

人生のコンパスを持つべき

まずは人生という航海に乗り出すにあたって、コンパスの必要性を説き、本書で伝えたいことを明確にしています。

絆の大切さ、努力の大切さ、そして人生という壮大な航海においてコンパスを持つことの大切さです。

著者が運営しているSHOW ROOMというサービスは、ライブストリーミングです。分かりやすく言うと、オンライン上で一般ユーザーが路上ライブできるサービス。しかも投げ銭もできちゃうんです。これは自身の体験から生まれたサービスで、本書に自伝の要素が入っている理由でもあります。

幼少期の路上ライブで月10万稼ぐ

さてここから著者の体験を紐解いていきましょう。

著者は8歳で両親を失ってから、路上で引き語りをしていたそうなんですね。これが単なる思い出話ではなくて、いまのビジネスにリンクしていて、おもしろい。

路上ライブしていても人は立ち止まってはくれないし稼ぐことはできない。そこでどうしたのか?

場所を白金にして客単価を上げて、さらに昭和の歌謡曲をカバーすることにしたんですね。

小学生がなぜ歌謡曲を歌えるんだろう? そこで興味を持たせるわけです。

半年後には月10万円ほどを稼げるようになったとか。

濃い常連客を作るために

ここからがさらにすごくて、濃い常連客を作るための方法を考えていく。つまりはリピーターでありファン作りですね。

そのステップは3つ。

目次

ステップ1 コミュニケーション可能範囲に入ってもらう

路上ライブって近づいていくのに心理的なハードルがある。それをコミュニケーションができる距離まで来てもらおうというわけです。

そのために曲のセットリストを手書きで記して、どの時間にどういった曲を演奏するか、分かるようにした。松田聖子テレサテン、吉幾三と書いてあると質問されて、そこから自然なコミュニケーションが生まれるんですね。

ステップ2 リクエストを受ける

あるとき、「白いパラソル知っている?」と言われたことがあり、「今日は歌えません」と返答。無理してヘタに歌うよりも、お客さんと時間共有をしようとしたわけです。

1週間後約束をして、練習をしてから披露した。そうすると1週間を自分のために使ってくれたと思って感動が膨れ上がる。これはかなり効果的!

ステップ3 オリジナル曲

そうやって特別な関係性を築いていってから、オリジナル曲を披露する。お客さんが歌い手のストーリーも分かっていれば、身近な曲になるということですね。

コミュニティ形成はどんなビジネスでも外せない

これからのビジネスはコミュニティを作れるかどうかだと言います。その理由は以下の通り。

現代人が価値を感じる要素が詰まっている

絆を感じ裏側のストーリーを感じることができる。それが価値を生み出していき、結果的にマネタイズできビジネスになっていきます。

がんばった人が報われる世界

コミュニティ内では先天的な要因はほとんどなく、後天的な努力で影響を与えることができるから。誰でも可能性があって、頑張った人が報われる。

質の高いコンテンツが集まる

コミュニティがうまく回り始めると、良質なコンテンツも集まっていきます。

コンテンツ供給側と受け取る側が心でつながって、そこに絆が生まれる。コミュニティが生まれる。感動が生まれる。

まさに好循環で、SHOW ROOMもリアルタイムで現実に近いアナログ感を大事にしながら、そこを目指して突き進んでいるんですね。

おすすめ度6 ☆☆☆☆☆☆★★★★

幻冬舎の社長・見城徹が「泣けるビジネス書!」と言っていましたが、そういう内容ではなかったかなと。

いま最前線にいる若手ビジネスマンの思考が詰め込まれた一冊だと思います。自分が何者なのかを見つめ直すことで、ビジネスが発想できたり、これからの生き方が見えてきたりする。新たなビジネスを考える上でのヒントが盛りだくさんで、そのあたりを知りたい方におすすめです!

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