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韓国エンタメがヒットする理由は?おすすめ本6冊から分析する


韓国エンタメの勢いが止まらない。

KPOPでは、BTSやBLACKPINK、TWICEといった世界でも日本でも人気のグループがいます。ドラマもスタジオドラゴン制作作品を中心に世界を席巻している。どうなっているのでしょうか?

コンテンツ力もすごいことはもちろんですが、圧倒的に仕組みがすごいと思っています。おすすめ本6冊を読んで考察していきます。

韓国エンタメの強さの仕組みは?

韓国エンタメが一過性の勢いだと思ってはいけなくて、とにかくシステムが確立されていることがわかります。

目次

韓国ドラマ

多チャンネル化から制作会社が増えていきました。局主導ではなく、制作会社主導になった。制作会社はリスクをとって、海外の販売権利、マーチャンダイジングの権利、公衆送信権(ネット配信の権利)を確保したわけです。代表的な制作会社・スタジオドラゴンは脚本家がいる会社を買収して、物語作りの強さを強化していきました。クリエイター200人以上が在籍。

欠かせないのがCJグループ。サムスン傘下で独立して、サムスン長男のイメンヒの長男、イジェヒョンが作りました。ジェヒョンの姉が『パラサイト』をプロデュースしています。

KPOP

グローバルローカライズが、20年30年かけて確立してきたことがわかります。韓国から世界へ、多国籍グループ化、そして現地でスカウトやオーディションで展開していきました。

BoAや神話を生み出したSM社のインキュベーションシステムは、他の事務所にも広がりました。アーティスト志望者を集めて、オーディション選抜し、合宿生活をして、数年間、レッスンをする。そこからデビューさせる仕組みです。

ソングライティングキャンプというのはおもしろくて、これは複数のアーティストを集めて短時間で作るんですね。チームで作ることで、最高の楽曲を生み出す。

そして振り付けは、海外一流にオンラインなどで依頼。先に支払いが発生させるが、権利は残る形式にしているのです。さまざまな振付師から良いところだけを組み合わせることもある。これは強い。

BTSを生み出したHIBEは、メンバーにも株を分けていたそうで、こういう設計もうまい。

ウェブトゥーン

90年代はマンガバンというマンガ喫茶貸し出しの場所が流行っていました。そして2003年ごろネイバーやダウムで、ウェブトゥーンが展開されました。早い。マンガのストーリーを、ドラマ脚本家か手掛けることもあり、ドラマとの相互展開が進んでいます。

韓国映画

釜山にある「韓国映画アカデミー(KAFA)」は、映画業界に大きな影響を与えています。映画監督、アニメーション監督、プロデューサー、カメラマンなどの専門分野別コースで、約50人が映画制作を学んでいます。シナリオ制作や長編映画に特化した課程も提供され、最長で3年間在籍が可能。アカデミーが育成した映画人材は700名を超えるといいます。

卒業生には、『パラサイト 半地下の家族』で外国語映画として初めてアカデミー作品賞を受賞したポン・ジュノ監督がいます。

実習作品の製作費として、1本あたり300万ウォン(約30万円)が支給。才能が認められると、最大で1本あたり4億ウォン(約4000万円)の予算で、国際映画祭に出品する長編映画を製作する学生がいるとのこと。

そして、映画の興行収入から3%が法律に基づいて「映画発展基金」として徴収されます。アカデミーの運営費や映画製作費の助成、映画の海外展開支援に充てられているのは、韓国映画の強みだといえます。

韓国エンタメの強さがわかるおすすめ本

ここからは韓国エンタメの強さを分析した本を紹介していきます。

『韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか』

韓国エンタメが世界的に成功を収めた理由を分析し、その背後にある戦略や文化的要素を解き明かしてくれます。豊富な事例やインタビューを通じて、韓国エンタメ産業の勢いと独自性がどのように生まれ、世界市場を席巻しているのかを紐解いていきます。

後半は韓国スターのスキャンダルについて解説。BIGBANGのスンリ、KARAのク・ハラの事件などを取り上げます。

著者はコンテンツプロデューサー。日韓コンテンツビジネスを熟知しているだけに、ここでしか読めない情報が詰め込まれています。

『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』

K-POPの魅力とそのグローバルな影響力を探求していきます。音楽やダンス、ファッションなどで魅力を見せるK-POPが世界中のファンをどのように魅了しているのかを解説。また、K-POPアイドルたちの努力やスタッフのサポート体制も紹介されています。

『韓国コンテンツのグローバル戦略』

韓国コンテンツが世界に広がる過程で展開された戦略やマーケティングの手法を紹介します。政府と企業が連携し、韓国の映画、ドラマ、音楽などエンターテイメント産業を世界的にブランディングするための取り組みが詳しく解説されています。

著者のコンテンツプロデューサー黄仙惠さんは、3年間、韓国コンテンツ振興院日本ビジネスセンター(KOCCA JAPAN)のセンター長を務めています。

『韓国コンテンツはなぜ世界を席巻するのか』

韓国コンテンツが国際市場で成功を収める要因を研究。韓国映画やドラマのストーリーテリングやキャラクター設定がグローバルな視聴者にどのように訴求しているのか、また、韓国の文化が持つ独特の魅力がどのように影響を与えているのかが詳細に解説されています。

読みどころはドラマの聖地巡礼。かなりの分量を割いていて、観光ガイドとしても読めます。

『BIGHIT K-POPの世界戦略を解き明かす5つのシグナル』

BTS、BLACK PINK、NCTなど、KPOPグループの強さを分析しています。著者は、JYP出身なだけに、現場の裏舞台が色濃く記されています。ドキュメンタリーとしても読むことができます。

『コンテンツ・ボーダーレス』

KPOPやドラマを中心に、韓国コンテンツの事例から、世界へコンテンツを届ける方法について考えていきます。世界で受け入れられる要素はなにか?がわかります。

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