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【書評】『書くのがしんどい』(竹村俊助)勇気が出る文章術、書けるヒントが詰まっている

編集者で株式会社WORDS代表の竹村俊助さんによる文章術本。

タイトルの通り、「書くのがしんどい」と思う人に向けた内容で、誰でも書けるようになるノウハウが詰まっています。

とはいえ書けない理由はほぼメンタルにあるとしています。確かにそうですよね。スルスルッと書けることもあるけれど、書きあぐねているときは、面倒くさいや自信がないやら、気持ちの問題もありそうです。

著者自身、書くことで人生が変わったと記しています。Twitterフォロワー数は3.7万人超、noteでは150万PVを獲得しているのです。

書くことに関心があるなら手にとっていい1冊!

書くのがしんどいの原因は?

本書では、書くのがしんどい原因を5つに絞っています。

  1. 書くことがなくてしんどい
  2. 伝わらなくてしんどい
  3. 読まれなくてしんどい
  4. つまらなくてしんどい
  5. 続かなくてしんどい

それぞれ触れていきましょう。

書くことがなくてしんどい

書くネタがない。これはコンテンツメーカーになろうとするから苦しいと指摘しています。書けないとき見つめるべきは「自分の内側」ではなく「外側」。

もう一つの発想として、作家マインドではなく「編集者マインド」に切り替えることをおすすめしています。そこで取材をするわけです。ラーメンを食べたときも、素材はなにか?店主はどんな人か? ただのラーメンを食べた経験が文章に膨らみをもたらしてくれるのです。

読まれないといけない、読まれなかったらどうしよう、というマインドもここでは捨てるべきなんですね。とにかく書く、たくさんスベろうと呼びかけています。

伝わらなくてしんどい

わかりやすい文章の定義を「読む速度と理解する速度が一致する文章」としています。

一文を短く、結論ファースト。そして読み手がどう思うか想像しながら書くことが必要です。

読まれなくてしんどい

ここからちょっと厳しくなります。読んでもらえると思いすぎない。自分が書きたいこと、周りが読みたいことが重なる部分を書かないといけません。

講演会があったら参加してくれる人はいるのか、読者だったら読みたくなるのか、想像してみるということですね。自分ごとになるテーマなのか。本書では以下の5つがエネルギーを持っている自分ごと化しやすいテーマとしています。

  • お金や仕事、働き方
  • 食欲
  • 恋愛・結婚・家族
  • 健康
  • 教育・子育て

自分の得意領域に上記を重ね合わせてみると、なんだか読まれそうな感触が出てきます。

あと、文章を書き始めたら自分をほめながら、読むときは自分をけなしながらというアドバイスもしていて、これは頭に入れておきたいですね。

つまらなくてしんどい

おもしろい文章を書くには「共感8割、発見2割」。サビ、共感ポイントを意識して、文章を構成するのが大切だとしています。共感→発見→感動のパターンに当てはめてみる。

続かなくてしんどい

継続はホントに難しいですよね。これはTwitterで書く訓練をする、たくさんスベる、編集長になったつもりで発信する内容・コンセプトを決めるといった方法が紹介されています。

この中だと、たくさんスベる前提なのは強いなと思います。スベればスベるほど、自分に求められているテーマや文章の特徴が見えてくるので。恐れずに情報発信です。

書くのがしんどいの呪縛から解き放たれるために

著者自身が書けるのがしんどいから、書けるようになった経験を詰め込んでいます。書く勇気をもらえる本だなぁと。文章術本としても読みやすいので、ぜひ手にとってみてください!

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