『イカゲーム』シーズン3は、反乱が失敗したところから始まります。前作の終わり方を考えると、これ以上ないほど重い始まりですよね。各話を簡単にまとめたうえで、シリーズの結論について考えます。
『イカゲーム3』あらすじ
ゲームを止めようとした試みが失敗に終わり、主人公は深い自責を抱えたまま残りのゲームに臨むことになります。外部から島にたどり着こうとする動きと、内部で進む最終局面が同時に描かれ、シリーズ全体の答えが示されます。
各話あらすじ(簡易版)
各話の流れを簡単にまとめます。詳しい展開は本編でご覧ください。
- 1話:反乱が鎮圧され、ギフンが責任を抱え込む
- 2話:新たなゲームが始まり、参加者同士の殺意が表面化する
- 3話:外部の捜索が島に近づき、内通者の存在が判明する
- 4話:脱出を図る動きが起き、運営側にも揺らぎが生まれる
- 5話:ギフンが決定的な選択を迫られる
- 6話:最終局面で、人間性そのものが賭けの対象になる
【感想】救いのなさを最後まで貫いた
このシリーズ、最後まで視聴者を甘やかさなかったのが立派だと思います。
普通ならどこかでカタルシスを用意します。悪が倒れる、主人公が勝つ、救いが残る。そういう処理をほとんどしない。それでも見続けさせるだけの力があるのは、問いが本物だからだと思います。
フロントマンの描き方が変わった
シーズンを通していちばん変化したのが、運営側の人物だと思います。ただの冷酷な管理者ではなくなった。
人間に絶望している人物として描かれることで、彼は敵というより論敵になります。だから最終局面の対決が、暴力ではなく証明の勝負になるんですよね。
【考察】シリーズの結論は「それでも人は」だと思う
私は、この作品が最終的に出した答えは、絶望ではなく留保だと考えています。理由が2つあります。
理由①ギフンが最後まで人を殺さない
追い詰められ、理由も十分にあり、周囲も認める状況になっても、ギフンは一線を越えません。これが作品の主張だと思います。
人は環境によって変わる、というのが運営側の立場です。それに対する反証を、たった一人の行動で提示している。効率は悪いですが、これ以上強い反論はありません。
理由②勝っても終わらない構造
もうひとつ、ゲームを止めても仕組みそのものは残るという描き方がされます。個人の勝利では構造は壊れない。
これは冷たい結論に見えますが、裏を返せば、それでも抗った人がいたという記録が残るということでもある。この両義性が、シリーズの後味を複雑にしていると思います。
【考察】シリーズ全体が問うていたこと
1作目は「貧困が人をどうするか」、2作目は「善意は届くか」、そして3作目は「人間は信じるに値するか」でした。
問いがだんだん抽象的になっていくので、エンタメとしての快感は薄れます。ただ、作品としては正しい深まり方をしていると思います。皆さんはどう受け取ったでしょうか。
『イカゲーム3』登場人物
- ソン・ギフン(イ・ジョンジェ):元優勝者。本作の主人公。
- ジュニ(チョ・ユリ):妊娠中の参加者。
- ミョンギ(イム・シワン):冷酷な赤ゼッケン。
- ヨンシク(ヤン・ドングン):葛藤する息子。
- クムジャ(カン・エシム):息子想いの母。
- ヒョンジュ(パク・ソンフン):仲間を守る男。
- カン・デホ(カン・ハヌル):反乱計画の一員。
- ナムギュ(ノ・ジェウォン):快楽的な殺人者。
- ミンス(イ・デヴィッド):薬物で錯乱する男。
- ソンニョ(チェ・グッキ):霊の声を信じる女。
- フロントマン/イノ(イ・ビョンホン):仮面の男でジュノの兄。
- ジュノ(ウィ・ハジュン):兄を追う元刑事。
- パク船長(オ・ダルス):ジュノを救った漁師。
- ノウル(パク・ギュヨン):潜入中のピンクガード。
- ウソク(チョン・ソクホ):復讐に協力する男。
『イカゲーム3』はシリーズの答え合わせ
というわけで、『イカゲーム3』の感想と考察でした。すっきりしない終わり方ですが、この作品にはこれ以外の着地はなかったと思います。

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