『VIVANT』第16話、やはりエネルギーが軸に来ましたね。このチャンネルではエネルギー争奪戦になると予想していたので、そこは当たりました。ただ、面白いのはその先です。技術を握るエリシャが、相手に対して条件を出している。つまり、まだ渡していない。では何を求めているのか。名前の由来から、ひとつの仮説にたどり着きました。
第16話のあらすじ
ある科学技術をめぐって、各国が長年その行方を追っていたことが明らかになる回です。技術を持つ人物は一度表舞台から姿を消していましたが、その後の動向が判明し、現在の対立の構図につながっていきます。
【感想】スケールの広げ方が正しい
ここまで大きな話を描くなら、エネルギーは外せません。資源をめぐる争いは、国家が本気で動く理由として最も説得力があるからです。
しかもこの作品がうまいのは、技術そのものを見せないところ。「完成していない」という状態に置いたまま話を進めている。完成品を出してしまうと、あとは奪い合うだけの話になります。未完成のままにしておくことで、まだ足りない何かをめぐる物語にできる。構成として賢いと思いました。
【考察】求められている条件はジャミーンではないか
ここが本題です。私は、エリシャが求めている条件はジャミーン(本間さえ)だと思っています。
根拠は、前話から続いている反応の偏りです。相手側のリーダーは、テントという組織そのものより、孤児院の話に対してだけ明確に反応していました。組織はもう解体されているのに、そこだけは食い下がって聞き出そうとしていた。
組織の運営方法が知りたいなら、あの反応にはなりません。施設を手がかりに人を探していると考えたほうが自然です。そして、その人物を欲しがっている本人が、技術を握る側にいるのだとすれば——交換条件の中身として筋が通ります。
【考察】ジャミーンはエリシャの血縁ではないか
名前がどちらもヘブライ語由来
ここからは少し踏み込んだ話です。名前に注目してみました。
「エリシャ」は旧約聖書に登場する預言者の名で、ヘブライ語で「神は救い」を意味します。そして、ジャミーンの父であるアディエル。この「アディエル」もヘブライ語で、「神の飾り」という意味を持ちます。
どちらもヘブライ語由来で、どちらも神を含む名前。これが偶然だとは思えません。しかもアディエルは孤児院で育った人物、つまり実の親と生き別れている設定です。ここまで条件がそろうと、血縁を疑わないほうが不自然でしょう。
だとすれば、エリシャが探しているのは亡くなった息子の子ども、つまり孫ということになります。
【考察】残り10%の鍵を握っているのではないか
ただ、孫に会いたいというだけで、あそこまでの条件を突きつけるでしょうか。私はもう一段あると思っています。
技術が完成していないという点が気になります。あと少しのところで止まっている。その「あと少し」を埋めるものが人間の側にあるのだとしたら、探している理由としては十分です。
ここで思い出したいのが、ジャミーンが言葉を発しないことです。能力の話にすると一気にファンタジーになってしまうのですが、「言葉を発さないこと自体に理由がある」という読み方はできる気がします。鍵になるものを持っていて、それがまだ外に出ていない。そういう状態なのではないでしょうか。
【考察】この争奪戦は最終的に一人の少女に収束する
この仮説が当たっているとすると、エネルギーの争奪戦は、最終的にジャミーンの争奪戦になります。
これはかなり厳しい話です。各国の情報機関が、一人の子どもを奪い合うことになるわけですから。しかも相手側は手段を選ばない集団として描かれています。ジャミーンには、この先とんでもない危機が迫ることになります。
【考察】柚木薫は事情を知っていると思う
そしてもう一人、柚木薫(二階堂ふみ)です。薫はこの事情をある程度知っているのではないでしょうか。
ジャミーンのそばを離れず、いまも一緒にいる。これを偶然や善意だけで説明するのは無理があります。危険の内容を知っているからこそ離れられない、と考えたほうがしっくりきます。
薫の過去はシーズン1から未回収のままです。ここで一気に開いてくる可能性は高いと思っています。皆さんはどう考えるでしょうか。
この記事のもとになった動画
この記事は、YouTubeチャンネル「Kのエンタメ日記」で配信した考察動画の内容を、あらためて文章に書き起こし・再構成したものです。
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