『VIVANT』第16話の考察です。いや、面白かったですね。劉ミンシュエンが生きていた。しかも堺雅人さんの三役ということで、もう開演ですよね。ノリに乗って楽しそうに演じていましたけれど、劉ミンシュエンの純粋さと後半の狂気性、どちらも出していました。野崎守(阿部寛)がグイグイ押されるという、この2人のやり取りは見応えがありました。ただ、野崎は詰んでしまったように見えて、実はこの事態も読んでいるのではないかと思うんですよね。そのあたりを考察していきます。
5年前、北京で何があったのか
劉ミンシュエンは野崎を愛していた
16話は野崎の北京での任務、5年前の出来事を中心に展開していきました。かなり細かく描かれましたよね。2018年、野崎は劉ミンシュエンと張競士という2人のエージェントを使って北京で北朝鮮の動きを探っていました。
野崎は有名な日本の公安員だからこそターゲットにされていて、バレないようにいろんな暗号を使いながらエージェントと会っている。この辺りも面白かったですよね。
そして劉ミンシュエンは乃木とそっくりという情報どおり、堺雅人さんが演じていました。日本生まれ日本育ちで、野崎を愛していたんですね。
制止を振り切って監禁され、命を落とした
劉ミンシュエンは弾道ミサイルの情報を掴もうとして、野崎の制止を振り払って突っ込んでいき、監禁されてしまいます。野崎は傭兵を雇って救出しようとするのですが、それは叶わず命を落としてしまった。情報の食い違い、すれ違いがあったということですね。
弱った野崎にシンシーが近づいた
こうして弱っている野崎に目をつけて、シンシーのリーダーが近寄ってきます。劉ミンシュエンのような犠牲者を出さないように連携し合おう、と。ロシア、中国、イスラエル、韓国などは水面下でシンシーと繋がっているのだから、日本も繋がっていればあの時なんとかできたのに、という話ですよね。
そしてここで張競士が二重スパイ、シンシー側だったことが明かされます。予測はしていましたが、張競士は劉ミンシュエンを助けようと思ったけれどできなかったことを悔やんでいて、野崎に「シンシーの誘いに乗ってください」と言うわけです。
核融合技術をめぐる水面下の争奪戦
科学者エリシャ・ママドフと「デマ」だった発明
ここで明らかになるのが、核融合の技術の奪い合いが水面下で起きているということです。エリシャ・ママドフという科学者がいて、核を持続化させる技術を持っているのではないかと。各国がこれを捜索し合っていたんですね。
ただアメリカとEUが捜索をやめてしまう。この発明自体がデマだったということで。そしてその3ヶ月後、エリシャは自殺しています。
ところがシンシーのリーダーはその後もエリシャと10回以上会っている。だから発明は本物だと考えているわけです。
エリシャが出した条件はテントの情報
そのエリシャからの条件が、中央アジアで暗躍しているテントの情報を奪ってこいという話だった。ここが密接に繋がっているという流れ、ちょっとゾクッときましたよね。
だから野崎はこの情報戦に入る。シンシー側にとっては別班の情報も欲しい。散々やられているわけですから。野崎はバルカに赴任して、そこにはテントもいるし別班員も来る。一挙両得だということですね。
野崎はすでに乃木にメッセージを送っていた
では、なぜ別班を売り飛ばしたのかという疑問が残ります。これは2ヶ月以内でけりをつけようとしていたということなんですね。そしてすでに野崎はメッセージを送っていました。
東条への振り込み額です。2つの振込金額に円周率をかけて、上から10桁だけを取り出して座標軸に置く。すると1583年に建設された城が出てくる。ここが別班メンバーが捕まっている場所だったわけです。このメッセージを野崎は乃木に送っていたということですね。
劉ミンシュエンは生きていた
5歳からの二重スパイ
そしてここからです。劉ミンシュエンが実際に登場する。いや、ゾクッときました。左肩に傷が残されていて、これは公開されていたイラストと一致していたんですよね。
拷問を受けて、もう危ういという手前で情報を売った。自分はシンシーなんだと告げるとリーダーが来た——つまり劉ミンシュエンもシンシー側の人間で、5歳からの二重スパイだったということです。日本生まれだけれど、その土地に生まれているからこそスパイになれるということですね。
レストランの金相場から城名を見抜かれた
そして劉ミンシュエンは野崎の手口を分かっている。「自分以外は疑え」ということで、野崎を疑っているんですね。
あのレストランに3回来ていたこと、19時に立っていたことを見抜いていて、では何を見ていたのか。よく見るとそこには世界の金相場がずっと流れているんです。3回目の時に流れていったのが城の名前だった。
つまり劉ミンシュエン側から見れば、野崎はシンシー側についていない、日本を裏切っていないと見えてくる。こうして野崎は追い詰められていくという流れでした。
【考察】野崎は絶体絶命ではない
メッセージがストレートすぎる違和感
この絶体絶命の状況ですが、まだ奥の手があるんじゃないかなと思っています。
まず、情報を取得した方法に違和感がありますよね。金相場の情報にそのまま城の名前が出ていた。メッセージとしては少しストレートすぎないかなと。中国の任務ではあれだけ暗号を入れながら情報がバレないようにしていたのに、城の名前がそのまま出ちゃうんですよね。
驚いたふりをしていた可能性
これは野崎が劉ミンシュエンを罠にはめているんじゃないかなと思っています。別のメッセージを受け取っていたことをカモフラージュしたのか、この情報自体が劉ミンシュエンをおびき出すための方法だったのか。
そもそも劉ミンシュエンが生きていることは、張競士からも取得できたんじゃないかなといったところがあります。かなり驚いていましたけれど、これは驚いているふりをしている可能性が高いんじゃないかと思っています。
城の情報を送ったのはドラムか
そうすると、野崎に城の情報を送ったのは誰なのかという話になります。考えられるのは2つ。ひとつはシンシー内部に裏切り者がいるということ。もうひとつは、野崎が自由に動けないので別の協力者が情報収集をして野崎に伝えたということ。
おそらく後者かなと思っていて、そうするとドラムという存在が浮上してきます。ドラムは聞き込みをしていましたよね。この情報を得ようとして捜査していて、城の名前を伝えたという可能性はありますよね。
写真については乃木が野崎だと言っていましたが、乃木に似ているので劉ミンシュエンの可能性もあると前の動画でも指摘しました。かなり危険な手ではありますが、ドラムあたりがこの情報を取得して伝えているということもまだあり得るのかなといったところです。
第16話は見せ場だらけの回
というわけで第16話を振り返っていきました。いや、かなり熱量が高い。本当に見せ場を作ってくれますよね。野崎の方は劉ミンシュエンを罠にはめたんじゃないかなと思っているんですが、皆さんはどう考えるでしょうか。
この記事のもとになった動画
この記事は、YouTubeチャンネル「Kのエンタメ日記」で配信した考察動画の内容を、あらためて文章に書き起こし・再構成したものです。動画では実際の場面を追いながら話していますので、あわせてご覧いただけると嬉しいです。
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