『VIVANT』第15話、野崎守(阿部寛)は裏切っていなかった。このチャンネルで言い続けてきたことなので、正直ほっとしました。ただ、それ以上に気になったのが新しく出てきた名前です。リュウ・ミンシュエンと並んで語られた張競士。5年前に何があったのかを考えていきます。
第15話のあらすじ
追及を通じて、野崎がなぜあのような動き方をしていたのかが明らかになる回です。あわせて、野崎が数年前に担当していた任務と、そこで関わっていた人物の名前が浮かび上がってきます。
【感想】東条が一番おいしい回だった
今回いちばん印象に残ったのは、実は東条翔太(濱田岳)でした。あんなに怯えているのに、やるときはきっちりやる。このギャップがずるいんですよね。
追い込まれる場面はさすがにかわいそうでしたが、見ているこちらが「がんばれ」と思ってしまう。憎めないどころか、いつの間にか応援している。濱田岳さんがやると、なぜこうも愛嬌が出るのか。シリアス一辺倒になりがちな作品の中で、この人物がいる意味は大きいと思います。
【考察】野崎の行動原理は5年前に作られた
今回の最大の収穫は、野崎の動機が「いま」ではなく「過去」にあると分かったことだと思います。
野崎はかつて、ある地域で情報活動を担当していました。そのとき2人のエージェントを使っていた。この構図が分かった瞬間、これまでの野崎の行動が全部つながります。
組織を裏切ってまで内側に入る。これは任務として命じられてやることではありません。命じられていないことを、報告もせずにやり続けている。ということは、個人的な決着をつけにいっているということです。
【考察】リュウ・ミンシュエンに何が起きたのか
リュウ・ミンシュエンについては、シーズン1で野崎が語っていました。亡くなっている人物で、乃木憂助(堺雅人)に似ていたとも言われています。
注目したいのは、野崎がこの件を「自分の失敗」として口にしていたことです。もっと見ていれば死なせずに済んだ、という趣旨でした。
これは重要だと思っています。失敗と呼ぶということは、防げたはずだと思っているということ。つまり事故や不運ではなく、避けられたのに避けなかったという認識がある。そう考えると、リュウ・ミンシュエンは何かを掴み、それを野崎に伝えないまま単独で動いたのではないでしょうか。
部下が単独で動いて戻らなかった。上司としてこれ以上に重い出来事はありません。野崎がいまリスクを積み上げているのは、その埋め合わせなのだと思います。
【考察】張競士はシンシー側にいるのではないか
では、もう一人の張競士はどうか。私は、この人物が向こう側にいると見ています。
根拠は消去法です。同じ時期に同じ人物の下にいた2人のうち、一方は亡くなり、もう一方は名前だけが残っている。片方だけが無事なら、そこには理由があるはずです。
そして、もしリュウ・ミンシュエンが誰かの裏切りに気づいて動いたのだとすれば、その相手として最も近い位置にいたのは同僚です。内部にいる人間ほど、気づかれにくく、気づかれたときに危険な相手はいません。
野崎がそこまで掴んでいるとすると、いまの潜入には明確な目的地があることになります。組織を潰すためというより、そこにいる特定の一人にたどり着くために入っている。そう考えると腑に落ちます。
【考察】ただし、ひとつ引っかかる点がある
とはいえ、この読みには穴があります。張競士が向こう側にいるなら、野崎はとっくに顔を知られているはずだという点です。
顔を知られている相手の組織に入り込むのは、普通は成立しません。だとすると、張競士はいま別の名前と立場で動いているのか、あるいは野崎が接触している層とは違う階層にいるのか。もしくは、張競士のほうも野崎の目的を承知のうえで泳がせているのか。
個人的には、最後の可能性がいちばん怖いと思っています。
野崎とシンシーの因縁は5年前に生まれた
というわけで、『VIVANT』第15話の感想と考察でした。少なくとも、いまの対立が5年前に始まっていたことははっきりしました。野崎の目的地がどこなのか、次回以降注目していきます。皆さんはどう考えるでしょうか。
この記事のもとになった動画
この記事は、YouTubeチャンネル「Kのエンタメ日記」で配信した考察動画の内容を、あらためて文章に書き起こし・再構成したものです。
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