『LOST10』第2話、きつい回でした。田畠が屋上から飛び降りる場面、あれは何度見ても苦しいです。
ただ、あの行動には明確な理由があったはずです。なぜ彼女は、いったん思いとどまったのに飛んだのか。そこから黒幕の輪郭が見えてきます。今回はそこを考えていきます。
『LOST10』第2話のあらすじ
遭難事故の生存者2人の証言が食い違い、捜査は混迷します。保険金をめぐる調査も進むなか、小駒は自身の過去と向き合うことになります。そして病院にいたはずの人物が姿を消し、物語は衝撃的な結末を迎えます。
【感想】飯豊まりえさんの最後の数秒
思いとどまった顔から、変わる瞬間
今回は飯豊まりえさんに持っていかれました。
小駒に説得されて、いったん落ち着く。支えられて歩き出す。ここで助かったと思わせておいて——スマホの画面を見た瞬間に顔が変わる。あの切り替わりが怖かったです。
迷いが消えて、ためらいもなくなる。あれは絶望ではなく決意の顔でした。娘のために死ぬと決めた人の顔です。
横浜流星さんの告白の場面
小駒が自分の過去を話す場面も良かったですね。
荒れていた中学時代、売っていたもの、亡くなった先輩。重い話なのに、淡々と話す。許されたいわけでも同情されたいわけでもないという距離感が出ていて、この人物の輪郭がぐっと濃くなりました。
【考察】田畠はなぜ飛び降りたのか
私は、田畠が脅されていたと考えています。自殺ではなく、選ばされた死です。根拠は3つあります。
理由① 電話が引き金になっている
田畠は病院を抜け出す直前、電話を受けています。それまで入院していた人間が、電話一本で動いた。
あの電話で、何かを突きつけられたと見るのが自然です。しかも娘の病室に寄って「おうちに行ってくるね」と告げている。戻らないつもりだったということです。
理由② 娘の写真を見てから飛んだ
ここが決定的です。小駒の説得で一度は落ち着いたのに、スマホの娘の写真を見た瞬間に走り出した。
普通、子どもの顔を見れば思いとどまります。逆の行動を取ったということは、「自分が死ななければ娘が助からない」状況だったということでしょう。写真が最後の一押しになった。
理由③ 動機があるのに指紋がない
捜査面でも噛み合いません。田畠には娘の治療費という強い動機がありました。ところが、睡眠薬の入ったペットボトルから出た指紋は二階堂と亜矢のもので、田畠の指紋は出ていません。
手を下したのが田畠でないなら、彼女は実行役ではなく、別の役割を担わされていた。口を封じられる理由があるとすれば、指示した人間を知っていたからです。
【考察】黒幕は淡島だと考える理由
では誰か。私は淡島だと考えています。
最大の根拠は、彼が函館の偽装一家心中事件に関わっていたことです。保険金がらみで、事故や自殺に見せかける手口。今回とまったく同じ構造の事件を、過去に扱っているわけです。
そして警察の内側にいれば、捜査の方向を操れます。早々に亜矢へ容疑を絞らせることも、不都合な線を潰すこともできる。実行役を脅して自殺に見せかけるという手も、組織の動きを読める人間でなければ成立しません。
田畠に電話をかけたのが誰だったにせよ、その背後で絵を描いた人物は別にいる。娘の治療という弱みを把握し、それを使える立場にいた人間です。
【考察】その先にある「闇の計画」
もうひとつ、保険金では説明がつかない部分があります。
二階堂の店で働いていた外国人スタッフ、そのなかの不法滞在者。店が飲食業以外の何かに使われていた気配があります。保険金2000万円のために、ここまで人を殺すでしょうか。
私は、保険金殺人は表の顔だと見ています。本当に隠したいのは別の事業で、遭難事故はそれを知った人間をまとめて処理する機会だった。そう考えると、二階堂が狙われた理由にも説明がつきます。
小駒の過去に出てきた薬物の話も、おそらく無関係ではありません。17年前と今が、どこかでつながっているはずです。
第2話は加害者の側にも事情があると示した回だった
田畠は犯人であり、同時に被害者でもありました。この作品は、誰が悪いかを単純に描く気がないようです。
亜矢への包囲が強まるなか、小駒がどこまで踏ん張れるか。次回も目が離せません。詳しい展開はぜひ本編でご覧ください。

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