『VIVANT』の続編が始まる前に、前作で答えが出ないまま残った謎を自分なりに整理しておきます。あれだけ毎週考察合戦が繰り広げられた作品なのに、終わってみると「あれ、これ結局どうなったんだっけ」という点がいくつもあるんですよね。12個に絞って、それぞれ私がどう見ているかを書いていきます。
前作がどんな作品だったか
自衛隊の秘密情報部隊をモチーフにしたスパイドラマで、ひとつの事件をきっかけに、主人公が家族と組織の両方に向き合っていく物語でした。現実に存在する枠組みから出発して、そこからスケールが膨らんでいく。この「地に足がついているのに壮大」というバランスが、私がいちばん好きだった部分です。続編は前作のラストから地続きで、2クールに加えて劇場版も控えているとのこと。これは見逃せません。
【考察】乃木家とテントに残された謎
①ベキは本当に死んだのか
最大の謎はここだと思っています。そして私は「生きている」側に賭けています。
根拠は2つあります。ひとつは、乃木憂助(堺雅人)の射撃技術なら、殺さずに制圧したうえでそう見せかけることも可能だということ。技量の高さは作中でさんざん描かれてきました。できる人物が、できることをやらなかったと考える理由がありません。
もうひとつは、乃木がノコル(二宮和也)に向けて口にした古典の引用です。ベキは自分なりの正義でテロに至った人物であり、完全な悪としては描かれていませんでした。あの言葉をわざわざ置いたということは、作り手がベキを「終わった人」にしていないということだと思います。続編でどう再登場するのか、そして乃木とどう向き合うのか。ここがいちばんの見どころになるはずです。
②別人格「F」の正体
乃木の中にいるFですが、乃木本人とは性格がまるで違います。幼少期から寄り添ってきた存在でありながら、かなり厳しい言葉を投げる。
気になるのは「F」という名前そのものに意味があるのかどうかです。単なる心の防衛として生まれた人格なのか、任務を遂行するために後から作られたものなのか。この2つでは意味がまったく変わってきます。ここは続編で必ず触れられるはずなので、注目しています。
③新庄はなぜあちら側にいたのか
新庄浩太郎(竜星涼)の立ち位置が明かされたときは驚きましたが、肝心の「なぜ」がまったく説明されていません。動機が描かれていない裏切りは、物語としては未完成なんですよね。
逆に言えば、そこを描くために続編に残されたとも考えられます。新庄にはまだ背負っているものがあるはずで、そこが明かされたときに評価がひっくり返るタイプの人物だと思っています。
【考察】野崎守をめぐる謎
④ジャミーンが野崎に心を開かなかった理由
ジャミーン(本間さえ)は人を見抜く力を持った子として描かれていました。その彼女が、正義側にいるはずの野崎守(阿部寛)にだけは警戒を解かなかった。これが個人的にいちばん引っかかっている点です。
野崎については、公安としての顔は描かれても、過去や本音はほとんど描かれていません。ジャミーンが反応したのは、いまの野崎ではなく野崎が抱えてきたものに対してだったのではないかと思っています。続編では野崎側に光が当たるのではないでしょうか。
⑤後輩・リュウ・ミンシュエンに何があったのか
名前だけが出てきて、姿は一度も描かれなかった人物です。乃木と似ているという言及もありました。
名前だけ出して引っ込めるキャラクターは、だいたい後で効いてきます。野崎がなぜあの動き方をするのか、その理由がこの人物と結びついているのだとしたら、④の謎ともつながってくるはずです。
⑥お茶屋の店主は何者か
連絡の中継点として機能していた人物ですが、あの組織の存在を知っている時点で、ただの店主ではありません。再登場があるのかどうか、地味ですが気になっています。
【考察】柚木薫の過去
⑦なぜあの土地に長くいたのか
柚木薫(二階堂ふみ)は、命を救うことを第一にする人物として描かれていました。ただ、あれだけ関係の深い土地に長期間いたことが偶然だとは思えません。
医療の人手が足りないから、という説明はもちろん成り立ちます。でもそれなら他にも選択肢はあったはずで、あえてあの場所だったことには理由があると見ています。薫自身の過去が続編で開いてくるのではないでしょうか。
⑧乃木と薫の関係は進むのか
感情を扱うのが不得手だった乃木に、まっすぐ届いた数少ない人物が薫でした。ただ、⑦で書いたような過去があるとすると、2人の間には近づくほど深くなる溝があることになります。
素直に恋愛として進展するとは思っていません。むしろ、薫の側の事情が乃木を追い込む展開のほうがありそうです。
【考察】政府・別班・テントの三つ巴
⑨長野専務は本当にシロだったのか
丸菱の長野利彦(小日向文世)は、前作で散々疑われた末にあっけない着地をしました。ただ、続編にも出演するとなると話は変わってきます。
引っかかっているのは経歴の空白期間と、不審なアドレスの存在です。あれをただのミスリードの道具として使い切ったにしては、情報が具体的すぎるんですよね。もう一段ある気がしています。
⑩ブルーウォーカーの正体を見破ったのは誰か
あれだけの腕を持つハッカーの素性を突き止められる人物は、相当に限られます。警視庁側にいるのか、それともまだ画面に出ていない誰かなのか。
「誰が見破ったか」は、その人物の能力の高さをそのまま示します。ここが明かされたとき、新しい強敵か強力な味方が出てくるはずです。
⑪上原はこのまま黙っているのか
政府側から別班を危険視していた人物です。一度は引き下がりましたが、あのタイプが納得して引くことはまずありません。政府と別班という対立軸がある以上、続編で必ず動くと思っています。
⑫黒須は何を託されていたのか
黒須駿(松坂桃李)はあの地に残りました。守りを任されたということは、乃木が「あそこでまだ何か起きる」と見ていたということです。乃木の読みが外れる場面はほとんどないので、ここは確実に本筋に絡んできます。
12の謎が絡み合う続編に期待
というわけで、『VIVANT』の未回収の謎を12個並べてみました。こうして書き出してみると、政府・別班・テントという三つ巴の構図の中に、まだこれだけの余白が残っていることが分かります。どこから手がつくのか、私はまず④と⑤の野崎まわりだと予想しています。皆さんはどこが気になるでしょうか。
この記事のもとになった動画
この記事は、YouTubeチャンネル「Kのエンタメ日記」で配信した考察動画の内容を、あらためて文章に書き起こし・再構成したものです。
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